1. HOME
  2. レッスン
  3. ギアレッスン ショートウッド前編|青木瀬令奈プロ
レッスン

ギアレッスン ショートウッド前編|青木瀬令奈プロ

レッスン

ショートウッドの実戦的な強みは、
なんといっても
ラフに負けないこと!

ショートウッドがラフからでもボールがやさしく飛ばせるのはなぜ?
プレーヤーの感覚とエンジニアの根拠のマッチングがとても面白い。


プレーヤーの感覚
ボールの手前から芝を滑らせるように
アバウトに打つだけ

青木 私が多くの実戦で感じているショートウッドの1番の旨みは、ラフからでもしっかり飛距離が出せることに尽きると感じています。
││アイアンやユーティリティよりもやさしいんですか?
青木 はい、圧倒的に(笑) 私の感覚ですがアイアンよりもソールが広い分、抜けがいいというか、芝面を滑ってくれる感覚があって、ボールにうまくミートしやすいんです。
││滑らせるようなイメージで打っているのですね。
青木 滑らせる、というよりは勝手に滑ってくれるクラブ機能の恩恵に完全に頼り切っちゃっている感じです。芝の長いラフではボールを直接コンタクトするイメージよりも手前の芝ごとボールを“かっさらっていく”ようなアバウトな感覚でちょうどいいんです。
││ラフで威力を発揮するとは意外です。
青木 もちろんラフが長すぎる場合はショートアイアン一択になりますが、大抵の芝の長さはショートウッドでクリアできる。これから夏場になり芝に元気が出てくれば、“ラフこそショートウッド”とスローガンを掲げたいほど、信頼のクラブになるんです。

エンジニアの根拠
[ ラフに強い理由 ]
芝への抵抗が少ないこと、
フェース面縦方向の慣性モーメントが高いこと

││ショートウッドの強みはラフへの強さ、と青木プロが言います。
松吉 間違いありません。青木プロが芝を滑らせるように打つ、と話されているようですが、それはフェース面の面積が少ないため、芝への抵抗が少ないことが、滑らせる感覚の一つの根拠だと考えます。アイアンやユーティリティなどフェース面積が大きくなると、その抵抗はとても大きくなりますからね。
││なるほど、抜けの良さは薄いフェース面のおかげですね。
松吉 フェース面が薄いため、もちろんアイアンよりはミート率が要求されますが、フェースにボールを当てることさえできれば、高弾道で安定した飛距離が約束されます。その理由に、フェース面の縦方向の慣性モーメントの高さが挙げられます。1000g・㎠を超えるショートウッドに対して、同ロフトのアイアンは1000g・㎠に到達せず、フェース面の打点エリアにおいて寛容性の差は歴然。アイアンやユーティリティは、ショートウッドに勝ることはありません。

ツアーでアスリートたちが
ショートウッドを必要としているのは、
“スピン不足解消”

ゴルフスイングの進化は常々、クラブの進化とともにある。
この十数年で一番進化したクラブはドライバー。
ドライバーの目覚ましい進化こそがアスリートゴルファーがショートウッドを
必要とする理由に紐づいていると考察する。

エンジニアの考察

││昨今ではダスティン・ジョンソンが7Wを導入したことが話題でした。2025年日本男子ツアーの賞金王の金子駆大選手も7Wをセッティング、ショートウッドは万人にとって有益なものだと理解できました。
松吉 ただ一つ、アベレージゴルファーとアスリートでは、ショートウッドを必要とする理由が異なることを理解していただければ、よりその優位性に納得いただけるはずです。
││ではアベレージゴルファーにとっての優位性とは?
松吉 高弾道で安定した飛距離が得られやすいことに尽きるでしょう。ストレスなくボールを上げられるクラブは、スイングリズムを崩させません。
││ではアスリートにとっての優位性は?
松吉 一定のプレーヤーにとっての“スピン不足解消”です。この十数年でドライバーは目覚ましい進化を遂げ、大型化。慣性モーメントを高めるために深重心なモデルがスタンダードになった中で、ヘッドの特性的に増えるスピン量を抑えるようなシャフトも定番化されました。その進化したギアで最大飛距離を出すためにもアスリートスイングは“低スピン化”(フェースの開閉を抑えたロフト角を抑え込むような)の進化を辿っています。
││ヘッドスピードの速いアスリートがショートウッドを採用するようになった理由は昨今の低スピン時代における“スピン付与”なのですね。
松吉 はい、そんなニーズに対応するように、昨今ではアスリートタイプのショートウッド(低スピンタイプ)もラインナップされるようになったため、ベストなモデルを選ぶことで、素晴らしい戦力になると思われます。
││カバープレーヤーの政田夢乃選手も7Wを採用しており、女子ツアーではショートウッドは“マスト戦力”となっています。
松吉 昨今の日本女子ツアーもアスリート化が著しく、最大飛距離をアップさせるためにスイングの進化を歩んでいるように見えます。スイング、ギア、そしてボールの低スピン化をうまくショートウッドで補っているのだと推測しています。

アスリート用
ショートウッドの
見分け方

☑フェース寄りにウェイトが配置されている
☑ネックに調整機構が搭載されている

重心が浅く短くなっている設計が採用されている証明であり、
シャープな挙動と適度に抑えられたスピン性能で、
主にヘッドスピードが速いアスリートに“操作性”を提供できます(松吉氏)。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。