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最新ドライバーSHIBAKI!の極意「もう1ステップ“上”を目指せる!ドライバー選びの新常識 New normal/New Distance」前編

ギア, レッスン

BUZZ GOLFの101号が晴れてスタートだ。リスタートという想いを込めた特集は1打目、ドライバーショットにした。

テーマとしたのは私たち一般アマチュアゴルファーの慢性的な飛距離不足だ。新しい技術が搭載されたドライバーを購入して使っても、思うように飛距離アップができないのはなぜか・・・私たちはその技術を享受できる術を知らないのか。
最新ギアを知り、それに応じた正しいスキルをマスターできるものならしたい。


撮影=小林 司、田中 宏幸
取材協力=ユニオンゴルフクラブ、白水ゴルフ倶楽部、フジクラゴルフクラブ相談室

飛ばないのは誤解、飛ばしていないだけ

飛距離不足の原因、その明確な答えを持っている男がいる。キャロウェイ、PINGという二大メーカーでフィッティングに従事してきたプロゴルファー・伍井 佳介さんだ。

多くのアマチュアゴルファーが「ドライバーが飛ばない」というコンプレックスを持っています。でも、私から見るとそれは誤解です。皆さんは「飛ばしていない」だけ。
ミスを怖がるばかりに、どこかにスイングスピードを制御しているに過ぎません。飛ばすためには自分のパワーを100%使いきるぐらいの気合と実践が必要なのです。

ツアープロたちは軽く振っていることなどありません。不思議と軽く振っているように見えるのは、無駄な動きがないから。
では、思いっきり振るためにはどうすれば良いのでしょうか。それは、思いっきり速くスイングしてもスクエアにインパクトできる準備を万全にすること。
慣性モーメントが高い、いわゆる寛容性の高い最新ドライバーは、そもそも叩いても曲がらない力を持っている。だからスクエアにインパクトすることさえ可能にすれば、どんだけ振っていってもいいんです。

ドライバーはぶっ叩け、というメッセージを私たちゴルファーに送っています。思いっきり振っても曲がらないことが分かれば、スイングに自信がつき、もっとフルスイングできて、さらなる飛距離アップにも繋がります。
ドライバーが振りちぎれ、というならゴルファーはボールが壊れるくらいにSHIBAKIのもっと高い意識を持っていくべきなんです。

SHIBAKIの極意解説:伍井 佳介

クラブメーカーや代理店など会社員歴30年以上、クラブフィッテイング歴22年、そしてプロゴルファー歴27年という異色プロゴルファー。日本プロゴルフ協会トーナメントプレーヤー会員でアマチュアゴルファーに独自の「21.4世紀ゴルフレッスン」を実践する。1956年生まれ。

新常識1:最新ドライバーはロフト角ではなく打ち出し角度にこだわろう

百花繚乱、群雄割拠の最新ドライバーが持つ真の力とは何か。連載「BUZZ DATA LABO」がその性質を明らかにして確実な飛距離アップのための新常識を導く。
結論、飛距離不足に悩んでいるゴルファーは“余力”が残っているのだ。

松吉 宗之

まつよし むねゆき、フォーティーンでのクラブ設計経験を経て、ジューシーを起業。独自の開発目線、技術によりオリジナルクラブの開発を手掛けている。

高梨 祥明

たかなし よしあき、元ゴルフ専門雑誌ギア担当副編集長を経て、あらゆるクラブメーカーの開発中枢を取材してきた経験値、知識を活かすギアライター。通称・クラバー。

飛びの三要素からゴルファー自身が“選択”すべき要素は打ち出し角!

高梨:この特集ではDATA LABOの我々が、一般アマチュアゴルファーが実現できる飛距離アップの現実を語りたいと思います。ただ、その前にドライバー開発はもう行き着くところまで来てしまい、これ以上飛距離アップは望めないと考える人が多いように思います。

松吉:確かにルール上の制約がある以上、飛距離アップには限界があるという意見はよく耳にしますね。エンジニアの立場としてまだまだやれること、やってみたいことがたくさんありますから、これから先も飛ばしに有効なドライバーは生み出されていく、ということをまずは断言しておきたいですね(笑)
その上で今回は現状のドライバーでも、もっともっと飛ばせるのではないか?という点についてお話ししたいと思います。

高梨:それは最新ドライバーの飛び性能を我々ゴルファーが100%引き出せていない、という意味でしょうか?

松吉:そうですね。ドライバーの性能を引き出すというよりも、ボールを遠くに飛ばすための条件を整える、ということですね。

高梨:飛ばしの条件というと、●ボール初速 ●打ち出し角度 ●バックスピン量の三要素の掛け合わせで飛距離が決まる!というアレですか?

松吉:そうです。とくに現在のドライバーは●高初速 ●適正バックスピンという観点で開発が進み、ほぼすべてのモデルで及第点といえる基本性能が備わっているといえます。ただ、それだけではボールを遠くに飛ばすことはできません。
大切なのは三要素のバランスを整えることですから。

高梨:つまり、打ち出し角度が適正でないゴルファーが多く、それが最新ドライバーでも今ひとつ飛距離アップできていない原因であるということですか?

松吉:そうです!簡単にいえば打ち出しが低いことでキャリーが出せていない人が多いのです。

高梨:打ち出しに関わる要素といえばロフトですね。

松吉:はい。いかに飛ばせる打ち出し角度に持っていけるのかは“ロフト選び”にかかっているのです。初速やスピン量はフェースの構造や重心位置といったヘッドの設計によるところが大きいのですが、打ち出し角度はユーザーが選ぶロフトに大きく左右されます。
そのわりにロフトが正しく選ばれていない。そこがとてももったいないところだと思います。

目的はあくまでも打ち出し角度選び、
ロフト選択はそのための手段

高梨:ロフト選びというと最初から俺は9.5度!私は10.5度じゃないと!と決め付けている人も多いような気がしますね。それではいけないのでしょうか?

松吉:そうですね。ロフト角ではなく打ち出し角を適正化するのが本来の目的ですので、ソールに刻まれたロフト表記を頼りにするのはナンセンスです。
打ち出し角度は重心の深さによっても変わりますし、表示ロフトと実際のロフトが一致しているのかもモデルによって異なります。
一時期は表示よりリアルロフトが大きいモデルが多かったですが、最近は表示ロフトに近いモデルも増えているんですよ。

高梨:なるほど。経験上、ロースピンで打ち出し角度が足りないと“ドロップボール”になりますね。

松吉:そうなんです。ロースピン時代だからこそ、興味のあるモデルを決めたらまずハイロフトから試して欲しいのです。ロフトが多くてもバックスピンがさほど増えないことがわかっていただけると思います。

高梨:現在、調節機能付きドライバーを使用しているなら、ハイロフト設定にしてノーマル設定との結果を比較してもいいですね!弾道測定器を設置しているショップも増えています。
ロフト角ではなく、あくまでも飛距離が伸びる“打ち出し角度”に興味をもって試打してみたいですね!

飛ばしの理想を歩むプロゴルファーにあって、慢性的に飛ばない私たちに足りていない要素のバランス。
それは打ち出しの高さだと松吉さんはいう。

人気ドライバーロフトの真実

TOUR-B JGR

  • 表示ロフト9.5度
  • リアルロフト10.4度

ONOFF AKA

  • 表示ロフト10.5度
  • リアルロフト10.7度

G410 PLUS

  • 表示ロフト10.5度
  • リアルロフト10.9度

マーベリック

  • 表示ロフト9度
  • リアルロフト9度

SIM MAX

  • 表示ロフト9度
  • リアルロフト9.8度

New normal/New Distance
最新ドライバーSHIBAKI!のグリップ

弾道のクオリティはヘッドに任せればいい・・・だから。

初速、高打ち出し、適正スピンで構築されている飛ばしの三要素は最新型ドライバーのヘッドに高次元で搭載されている。
だから我々ゴルファーがするべきことは、その機能を信じきり、とにかく力強くボールを叩くこと以外ない。まずはその準備を整えることが大事だ。

例えば・・・

ラケットを右手で開いたまま振ると、スイング後方から見たときにラケットの面は見えません。これが正しいスイング。面が見えてしまうのなら、それは手がターンしている証拠です。

右手主体で握る

思いっきり振ってもスクエアインパクトさせるためには右手の力が重要です。スイングにおいて、右手はパワーと正確性の両方を担うからです。
「グリップは軽く握る」というレッスンが多くされていますが、それは左手のことを意味し、右手はしっかりとグリップしなければいけません。

ちなみに最新型ドライバーは、左手主体でしっかりグリップすると、フェースをスクエアに戻しきれず、ボールがつかまりません。
SHIBAKIの極意は右手!これがポイントです。

小指側の側面からチョップするように、グリップ下側から握るようにしましょう。

要はトンカチで打ち抜くイメージ

パーシモンからメタルにかけてヘッドが小型だった頃のドライバーで真っ直ぐ飛ばすには、スクエアにグリップし、テークバックでフェースを開きダウンスイングからインパクト、フォローとフェースを閉じるローテーションを使うことが必要でした。

しかし最新型のドライバーは、昔に比べてヘッドも大型化され慣性モーメントが高くなって挙動が鈍感なこと、そしてシャフトが長くなっていることが特徴です。
そんな最新型ドライバーを従来の理論に沿った要領でグリップしてスイングしたら、インパクトで開いたフェースは戻らせることができず、多くのゴルファーの飛ばない最大要素であるスライスの原因そのものとなってしまうのです。

つまり、現在のドライバーにはクラブを回す動作が一切不要ということ。クラブフェースをローテーションさせることなく、アドレスの状態からそのままテークバックして、手の角度を変えることなくダウンスイングすれば自然とスクエアなインパクトを迎えることができるのです。
最新型ドライバーでシバクためには、右手をグリップの下から握り、写真のようにトンカチでボールを叩くようなイメージでクラブを振ることが極意なんです。

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