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BUZZ GOLF 2021年6月号 発行
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2022-2023シーズンのPGAツアーが始まった。
昨シーズンの好調ぶりをそのままに、序盤戦で優勝を決めたのはマックス・ホーマ、トム・キムといったタイトリスト契約のプレーヤーであった。
彼らの好調を支えるのは圧倒的に正確なドライバーショット。その手にはNEW タイトリスト TSRドライバーが握られていた。
ツアーナンバーワンのゴルフボールブランドという印象が強いタイトリストだが、近年はボーケイ・デザイン ウェッジ、Tシリーズアイアン、スコッティ・キャメロンパターとゴルフクラブカテゴリーでもバリエーション豊かなラインナップを揃え、それぞれのカテゴリーでナンバーワン使用率を獲得している。とくにドライバーの信頼性のアップは目覚ましく、PGAツアーでは2018︲19シーズンから4期連続で年間使用率ナンバーワンを獲得するなど大躍進を見せている。
タイトリストドライバーの大ブレイクのきっかけを作ったのが「TSメタルシリーズ」(2019年発売)である。TSとはTitleist Speed Projectの略。MORE WAYS TO SPEEDをスローガンに、プレーヤーそれぞれのスイングスピードとインパクトスピードを、考えられる全ての手を使って最大化していこうと始まった挑戦だった。結論からいえば、このTSプロジェクトから生み出された「TSメタル」の正確無比な大きな飛距離が契約外を含む、多くのプレーヤーたちのハートを虜にし、ツアーナンバーワンの地位を確固たるものにしたのだ。
大きな飛びの秘密は一つではない。ヘッドの空力性能を高めることでスイングスピード自体をアップさせることはもちろん、打点に応じた最適な重心設計を施すことで増大したスピードをインパクトでロスなくボールに伝えることにも成功している。さらに、ナイスショットを予感させるヘッド形状や打感・打音に至るまで、ドライバーパフォーマンスに関わる全ての要素がTSプロジェクトの研究対象なのだ。
TSプロジェクトは休むことなく続けられ、次シリーズ「TSiメタル」でプレーヤーの評価はさらに上昇する。とくに、このシリーズでは「TSi3ドライバー」が大ブレイク。PGAツアーナンバーワンドライバーモデルとなり、ジャスティン・トーマス、ジョーダン・スピース、キャメロン・スミスなど多くのプレーヤーを優勝へと導いた。
そして、昨シーズンのラストメジャー・全英オープンの直前に、最新シリーズ「TSRメタル」がPGAツアーでローンチ。キャメロン・スミス、キャメロン・ヤングが「TSR3ドライバー」を使って聖地・セントアンドリュースを攻略し、全英オープンで1︲2フィニッシュを決めてみせた。タイトリスト プレーヤープロモーションディレクターのJ・J・ ヴァンヴェゼンヴィーク氏は、キャメロン・スミスがNEW TSRへスイッチした背景について次のように話している。
「スミスは『NEW TSR』のボールスピードと一貫したパフォーマンスがもたらすもの全ての結果に好印象を感じると言っていました。『TSR2』と『TSR3』で多くのテストを行い、風の強いコンディションでは、ボールをよりコントロールできる『TSR3』がベストと判断し全英オープンに臨んだのです。実際、オールドコース特有の風の中でも弾道が安定し、意図的に風を利用して弾道コントロールすることができていました。NEW『TSR3』によって、確実に彼のロングショットに多様性が生まれたと思います」(ヴァンヴェゼンヴィーク氏)。
NEW 「TSRドライバー」はその後もウィル・ザラトリス(TSR3)、マックス・ホーマ(TSR3)、トム・キム(TSR3)などのツアー優勝に貢献。TSプロジェクトが始まって3シリーズ目を迎え、ツアープレーヤーからの信頼は益々強固になっているのである。
2022年10月26日時点において、世界のプロツアーで18勝に貢献しているNEW TSRドライバー。
契約外プレーヤーからも支持されなければ、PGAツアーで使用率ナンバーワンを獲得することはできない。
世界最高の舞台で戦うトッププレーヤーの心に“タイトリスト ドライバー”の何が刺さっているのか?
さらに詳しく検証してみたい。
昨シーズンのラストメジャー・全英オープンの前哨戦、ジェネシス・スコットランドオープンで「TSR3ドライバー」にスイッチし、いきなり優勝を果たしたマックス・ホーマは、「TSR3」の印象を次のように語っている。
「打感・打音が素晴らしいのは『TSi3』ゆずり。『TSR3』はさらにオフセンターヒットでのスピンの増減が減って安定感が増した。ミスしても曲がりが少ないからゴルフが簡単になった気がするんだ」(ホーマ)
この「TSR3」の許容性アップについて、タイトリスト ゴルフクラブR&D メタルクラブ開発ディレクターのステファニー・ラトレルはこう説明する。
「『TSR3』のソール後方に進化したSureFit®CGトラックシステムを搭載。5段階でクラブヘッドの重心を調整し、さらに精密に打点とヘッド重心を近づけることが可能になっています。このことによってボールスピードが最大化できるだけでなく、打ち出し角度やスピンレートも安定するため、プレーヤーがイメージした方向に、安定した弾道でボールを運ぶことができているのだと思います」(ステファニー氏)
プレーヤーの打点にヘッドの重心を近づける進化した精密調整システムをNEW TSR3に搭載。
「TSR3」で正確なロングドライブを手に入れたのはマックス・ホーマだけではない。新シーズンのシュライナーズチルドレンズオープンでツアー2勝目を挙げたトム・キムも、「TSR3」にスイッチしたことがブレイクのきっかけになっている。
「私はとにかく『TSi3ドライバー』が気に入っていたので、急いで『TSR』にスイッチする必要はないだろうと思っていたのです。ところが実際に打ってみると、フェアウェイキープの確率がものすごく上がり、ボールスピード、スイングスピード、初速効率も上がって風にも強くなった。変えない理由はありませんでした」(キム)
TSプロジェクトが追求してきた“スピードアップ”へのこだわりは、絶賛される「TSi3」をも超えるさらなる弾道進化を生み出した。トム・キムは「TSR3」にスイッチしてすぐのウインダム選手権でツアー初優勝を飾り、新シーズン開幕直後に2勝目を挙げたのだ。
開発担当のステファニー氏によれば、「TSR3」では評価の高かったヘッドシェイプや打感・打音をそのままに、さらなる初速スピードを達成するスピードリングVFTフェースを開発。ヘッドの空力性能を向上させてクラブスピード自体をアップさせることで驚異的なスピード性能の実現に成功しているという。
打球面の加工によって水滴がついてもスリップしない安心感がある。全天候で均一な弾道が描けることもツアーNo.1の理由だろう。
さらに新たなトピックだ。前シリーズ「TSiドライバー」では、「TSi3」にツアープレーヤーの選択が集中する傾向が見られたが、「TSR」では「TSR2」を選ぶプレーヤーが若手を中心に増えている。
「『TSR2』では世界のツアーでのフィードバックに基づいて、大幅なヘッドシェイプの変更を行っています。モデルの特徴である高い許容性はキープしたまま、ツアープレーヤーが求めるシャープな形状にシフト。構えた時の安心感をアップさせたことが『TSR2』を選ばせるきっかけの一つになっていると思います」(ステファニー氏)
TSプロジェクトの大きな成果のひとつが、現在のツアープレーヤーに好まれるヘッドシェイプ、打感・打音の基礎を確立したことであろう。「TSi3」のブレイクがその礎となり、NEW TSR2もその“ツアーシェイプ”、“ツアーフィール”を踏襲したことで、選手がより自信を持って選択できるようになったのだ。
タイトリストアイアンが“ツアーシェイプ”の基本となっているように、今や「NEW TSR」がツアードライバーとしての理想形になろうとしている。タイトリストの開発チームがフルチタン構造にこだわり、その中で最高のスピード性能を目指すのも、信頼されるツアーフィーリングを守りたいからである。それがナンバーワンの信頼を獲得するブランドの証し、責任である。
フェースセンターの延長上に重心を配置し、ボールスピード・打ち出し角度・バックスピンを適正化。高い許容性を誇り広い打球エリアで安定した直進弾道を生み出してベストスコアに導く。ヘッド体積460㎤。
TSi3で確立したヘッド形状や打感・打音をそのままに、さらなる初速アップとクラブスピードのアップにも成功。進化したSureFit® CGトラックでさらに精密に打点とヘッド重心を近づけることが可能。ヘッド体積460㎤。
ドライバーのバックスピンが3000回転/分を超えるゴルファーのスピン量を最適化するためにラインナップされたNEW TSR4。浅重心設計とソール前後のウェイトを調整できる430㎤ヘッド。
文=高梨祥明(Position ZERO) 写真=田中宏幸
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