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BUZZ GOLF 2020年2月号発行
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女子ツアーを観戦取材する上で驚かされるのはそのアイアンショットの精度だ。
砲台グリーンの多い土佐カントリークラブを点エリアで攻める選手たちのセッティングは、私たち一般アマチュアゴルファーの参考になるはずだ。
藤田さいきプロはPING「i230」に「N.S.PRO 950GH neo」をマッチング。昨シーズン、大王製紙エリエールレディスで11年ぶりの勝利を導いたセッティングだ。
ツアー観戦後、取材協力をお願いしたのは、日本シャフトでツアーサポートを担当する石橋良一也さんだ。日本女子ツアーにおいて同社のアイアンシャフトは50%以上の使用率を誇り、同ツアーの傾向を知ることができるからだ。
Q ヘッドスピードが一般アマチュアと同等(約38〜43m/s)にある日本女子ツアーにおいて、アイアンシャフトの重量帯を教えてください。
A 80g、90g台が圧倒的に多いです。ちなみにTポイント×ENEOSゴルフトーナメントを制した青木瀬令奈選手は軽量70g台の「750GH」、パワーヒッターの渡邉彩香選手は女子ツアーでは重量級に当たる100g台「MODUS3 TOUR105」を使用しています。
Q 体力的に女子ツアーの平均と一般アマチュアが同じならば、アイアンシャフトの重量帯は参考になりますね。
A はい、凄く参考になると思います。選手たちの使用セッティングで目安となるのはドライバーのシャフトにおいて50g台のシャフトを使用している選手は80g台、60g台を使用している選手は90g台という流れが一般的です。
Q モデルはどんなシャフトが人気でしょうか。
A 「850neo」、「950neo」の使用選手が徐々に増えてきています。
Q それは何故ですか?
A 女子ツアーの平均ヘッドスピードの選手たちが選ぶアイアンは、いわゆるちょい飛び系にあり、7番アイアンでロフト角30度が平均的になってきました。またインパクト時のヘッドの抜けの良さを機能化するために、ソールのバウンス角がしっかりあるモデルが増えてきたため、インパクトロフトはよりストロングに入りがち。そんな傾向にある中、日本シャフトではいち早く高弾道を促す「neo」シリーズをツアーにローンチして、これから必要となるシャフトパフォーマンスを選手とメーカーに認識していただいてきました。
Q 今季から契約選手となった藤田さいき選手は「950neo」を使用されていますね。
A はい。彼女の場合はドライバーシャフト「レジオフォーミュラMB +」との振り心地のマッチングを実現したことで、昨シーズンにはキャリアハイの成績をサポートできました。「850neo」は佐久間朱莉選手が使用していますが、今季Tポイント×ENEOSで3位タイなど堅実な成績で調子の良さが伺えます。
Q 改めて、アイアンシャフト選びで大切なことは何ですか?
A 第一にはドライバーからの重量フローにおける最適な重量を選ぶことです。急に重くなったり、軽くなったりするのは推奨できません。またヘッドとの相性も気をつけるべきです。アイアンヘッドの飛距離性能(ロフト角)を考慮した上で、最適な打ち出し角、高弾道をサポートできるシャフトを選ぶことが大切です。
「neo」シリーズを採用する選手たちは、中間剛性の高い特性に安心感を感じるようです。とくに左サイドへの引っ掛けを解消できるおかげで、しっかりボールを打ち込んで高弾道を意識して上げていけると評価いただきます(日本シャフト石橋さん)
今季好調の佐久間朱莉プロはPING「i230」に「N.S.PRO 850GH neo」をマッチング。取材トーナメントの明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント初日は9アンダーという爆発的なスコアを達成。今季の初優勝が期待される。
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