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超孤独のヘナごる飯 第2食|ヘナごる!? ゴルフ珍道中記 2nd SEASON

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毎春恒例になっている会社のゴルフコンペに参加したヘナごるさん。
3ホールを残して100切り目前だったのに、そこからダボ、トリ、トリでいつもの『102』。
電車の乗り換えで降りた恵比寿で出会ったお店は──。

立ち飲み屋
呑喰らい
Don’t Cry

住所

東京都渋谷区恵比寿西1-3-2 恵比寿テラスビル1A

営業時間

16:00〜23:00、不定休

電話

03-6416-1955

ダボ、トリ、トリの夜は
恵比寿で下町風のトリ唐を。

フ〜ン、恵比寿か。オシャレな居酒屋に、楽しそうな学生達、キラキラしたOLさんの笑い声が響くなか、ゴルフウェアを着た40代の私がポツン。疎外感を感じながら線路沿いをトボトボと歩いているときに見つけたのが「呑喰らい」の提灯だった。小さい立ち飲み屋さんみたいだけど何て読むんだろう。ノムクライ、ドンクライ、まさか「ドン・フライか?」(往年の総合格闘家・強かったんだぜ)と妄想しながらお店に入ると、フライのフィギュアが飾ってあった。とりあえず、一杯だけ飲んで帰るか。注文したのは瓶ビールと唐揚げ。なんか恵比寿で飲む瓶ビールって、美味いなと思いながら、トリの唐揚げをパクつく。1つ、2つ、3つ、コレ止まらんぞ!「俺の上がり3ホールのダボ、トリ、トリと一緒じゃないか」と心の中でつぶやきながらも箸が止まらず唐揚げ6個を完食。今日のゴルフ場で食べた2000円の唐揚げ定食よりはるかに美味い! 竜田揚げだからアッサリしているのに、味がしっかり染み込んでいる。もう1品、頼もうかなと思っていると、入店してきた2人組みが歩きながら「焼うどん2つ」と頼んでいた。「第一声が焼うどん!?」と思ったが、気になって頼んでみた。コレも止まらん! うどんがいい感じに柔らかくなっていて、香ばしいのにやさしいダシが効いている。唐揚げも、焼うどんも、コンペで大叩きしたキズを癒してくれるホッとする味。店長は同世代くらいの男性か。新日本プロレスのSANADAに似ているし、プロレスTシャツを着ていた。

「店長、プロレス好きなんですか」(ヘナごる)
「まぁ好きですね。闘魂三銃士の世代ですから」(店長・翔さん)
「最近、プロレスの話ができる人が減ってきたから嬉しいな」(ヘナごる)
「このお店、プロレスとか格闘技が好きな人もよくきますよ」(店長・翔さん)
「最高じゃないですか! 恵比寿って敷居が高そうなオシャレ系の店ばかりだから」(ヘナごる)
「僕、恵比寿生まれ、恵比寿育ちなので、子供の頃からこの街を見てきましたけど、本来の恵比寿は下町なんですよ。僕が子供のときはあの角にプロレスショップもありましたからね」(店長・翔さん)
「だから、このお店は下町の雰囲気があったんだ」(ヘナごる)

武藤敬司の引退試合から、プロレス好きの若手ゴルファー・桂川有人の話で盛り上がった2人。いつの間にかハイボールも3杯目。一緒に頼んだハバネロタコ唐揚げはタコの食感とハバネロのピリ辛味が絶妙にブレンドされてクセになる。ニンニクの芽炒めも気取ってない味が上手かった。気がつけば恵比寿で飲んでいるとは思えないくらい居心地が良く馴染んでいた。

「唐揚げ、食べ過ぎたけど、大丈夫かな」(ヘナごる)
「うちのはアッサリしているので引きづらないですよ」(店長・翔さん)

確かに全然、胃がもたれた感じがしない。やっぱりトリ(+3)は引きずっちゃダメなんだ。

とり唐揚げ(大-6個入り)が1000円、焼うどん850円と価格はリーズナブル。焼うどん目当てに来る常連さんも多いそうだ。

武藤ポーズ(プロレスLOVEポーズ)のヘナごるさんに、内藤哲也ポーズで返してくれた店長の翔さん。カウンターの奥には謎のマスクマン。店名の由来は「呑む」と「喰らう」を足して、Don’t Cry(泣くな)にかけたもの。

「少ないと思われるのが嫌」という店長・翔さんのこだわりでトリ唐も焼うどんもボリュームがある男飯。

最後は常連客の1人でもある謎のマスクマンとも話が盛り上がり、マスクを譲り受けたヘナごるさん。そのマスク、どうするの!?

取材・文=野中真一 撮影=田中宏幸

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