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BUZZ GOLF 2022年9月号 発行
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──「リズム・バランス・タイミング」を意識してどんな練習をされていますか?
工藤 私は9番アイアンをベースにした練習に取り組んでいます。理由はボールがつかまりやすく、ナチュラルなスイング・インパクトゾーンにフォーカスしやすいからです。
──練習のセオリーとしてクラブセッティングの真ん中にある6番や7番アイアンで練習するようなアドバイスもありますが・・・。
工藤 7番アイアンって、やさしい番手だと思われますか? ミドルアイアンって私たちプロゴルファーでも“つかまり”を強く意識して打たなければならない、決して簡単なクラブではありません。安定を高めることをテーマにするなら、打ちやすいショートアイアンで、しっかりご自分の『リズム・バランス・タイミング』を意識するべきだと感じます。
──ショートアイアンをフルスイングすると、引っ掛けを警戒してしまいます。
工藤 フルスイングをする必要はありません。しっかりクラブコントロールができる力感が何より大事です。ボールをただ飛ばそうとしたフルスイングは様々な悪い動きを助長します。推奨したいのは腰の高さでクラブを持ち、野球のバッティングのようにハーフスイングすること。インパクトゾーンを安定させることが、正しいスイングそのものに直結しているんです」。
練習場では、どうしてもフルスイングしたくなってしまうもの。もちろん、各番手を一通り打ち感覚を確かめるのは大切ですが、それがドライバーばかりになり、飛ばしにばかり集約されてしまうのは危険。“不安定の源”になってしまいます。練習場ではボールを遠くへ飛ばす、よりも安定してボールを飛ばす、ことになるだけ意識を集中したいです。
ハーフスイングでやるべきことは、手元を9時、3時のエリアで抑えてご自分のリズム、タイミングを意識して、ボールをターゲットに正しく飛ばしましょう。
──工藤プロは9番アイアンをベースにされているそうですが、具体的にはどのような練習に取り組んでいますか?
工藤 私は必ずハーフショットに球数を費やします。地味な練習ですが、飛躍的に弾道が安定する“極意”とも言える練習です。スイングを正面から見て時計に置き換えた時、手元を9時まで上げて、3時までで収めるようなイメージで振っていますね。
──ヘッドではなく、手元が基準となるのですね。
工藤 ゴルファー個々、手首の動きにも個性があります。例えばテークバックでコックを積極的に使うプレーヤー、あまり使わないプレーヤーでは、手元の位置に対してヘッドの位置は全く異なってくるからです。振り幅が意識できたら、あとはひたすら自分のリズムに任せてボールを目標に飛ばすだけです」。
──目標とするべき距離は?
工藤 一般のアマチュアの皆様なら40〜50ヤードくらいを打つ力感で良いと思います。またハーフショット時はティアップして、ボールだけを打ってほしい。浮いたボールを打つことはシビアであり、さらにインパクトゾーンが長くなって、ミート率も飛躍的にアップしていきます。
──小さなスイングなのに、素晴らしい練習効果が得られるわけですね。
工藤 間違いありません! ハーフショット時はリズムやタイミングを意識することも大切です。結局、ゴルフスイングはビジネスゾーンと言われるハーフスイングエリアにおいて、クラブの扱い方を整えることが前後動作の目的。地味ですが究極!、ハーフショットに取り組めばフルショット時にも必ず安定感が増してくるのです。
鏡などでスイング後方から、クラブの動きをチェックしてください。フォローでグリップエンドが見えないよう、しっかり身体のターンも使っていきましょう。もし、グリップエンドが見えているなら手打ちの証拠でインパクトゾーンは短い。ゴルフスイングは腕の動きに身体のターンが加わっていくから、インパクトゾーンが長くできるんです。
ハーフスイングにおいても手打ちは改善したい
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