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“知らない”が一番損をする! 脱出を簡単にさせる バンカーショットのメカニズム(後)

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エクスプロージョンは
フルショットあるのみ!

〝飛ばさない構え〟で
 距離を調節していく

市原建彦プロにとってバンカーにおけるエクスプロージョンショット(砂ごと打つ)の距離レンジは、1ヤードから30ヤード、もちろん58度1本でそれを巧みにコントロールする。

「通常のアプローチショットでは振り幅やインパクトの強弱で距離感を調整するのもアリですが、エクスプロージョンは常にフルショットが基本。理由は二つ、ヘッドを砂の抵抗に負けないように加速させるため、そして距離コントロールをシンプルにするためです」。

フルショットで距離を打ち分ける技術。バンカーを苦手とするアマチュアゴルファーには難解なメカニズムに思えるが・・・。

「とてもシンプルなのでぜひご理解いただきたい。スタンス、フェースを距離毎にオープンにして調整していき、フルショットでも飛ばないセットアップにしていくことで距離コントロールをシンプルにできるのです」。

もちろんウェッジのロフト角やソール特性によって、その距離感はやや異なってくる。自分のショットスタイルに応じたバウンス効果が得られるウェッジとともに、確かな距離感を養いたい。

「バンカーショットは一般的にあまり練習できる環境がないので、アマチュアゴルファーの皆さんにとって難解になるのは当然。バンカー練習場でぜひ今回のアドバイスを実践し、バンカーショットをシンプルにしましょう」。

プロゴルファーの視点

バンカーショットで距離感を発揮するにはどうするべきか。
距離感の出し方は振りの大きさや力感の強弱ではなくシンプルにアドレス・セットアップで調整していきたい、というのがツアーで戦ってきたプロの答えである。

セットアップで距離コントロール

市原プロのセットアップ(58度/バウンス角12度)
※ボールポジションは正面に対してセンターをキープ

キャリー30ヤードのバンカーショット

キャリー10ヤードのバンカーショット

目玉はボール手前の砂に
リーディングエッジを突き刺す

ボールが砂に埋まった“目玉”は、さらにその下の砂にヘッドを入れていく必要があるため、ソールのバウンス効果は不要。リーディングエッジ(刃)を砂に突き刺していくように強烈に砂をえぐってください。

飛ばさないバンカーショットほど
フェースもスタンスもオープン

バンカーショットは“フルショットで飛ばさない構え”をマスターする必要があります。スタンスがオープンにすると同時にフェースもオープンにすることで、ターゲットに対してボールの打ち出しはスクエアに相殺されます。ややカット軌道になるためサイドスピンが加わる分、若干左に打ち出すイメージも必要です。

もう一言!

砂の硬さ、柔らかさによって、ソールのバウンス効果の強弱が異なってきます。今回のセットアップをベースとしながら、その日のコンディションに応じた実戦で距離感をつかんでいきましょう。

撮影=田中宏幸、高橋淳司 取材協力=米原ゴルフ倶楽部

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