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Non-fiction Gear Memoirs キーマンの活動力!「N.S.PRO MODUS³ 躍進の立役者 井上 明久さん(開発課 課長)、藤原 甲介さん(開発課 主査)」

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既成概念にない新発想をスチールシャフトで実現できるのは日本シャフトだけだ。

2010年、世界に勝負をかけたプロダクトが発売された。「N・S・PRO MODUS³」、日本シャフトが誇るアスリートシャフトだ。今日に至る地位を確固たるものにしたのはPGAツアーでのシェア拡大、そしてそれを成し得た未知なる開発、幾多の挑戦であった。

※文章はお二人の取材を一体化させた語りになっています。


写真協力=日本シャフト

米国市場でのシェアを獲得するため、2年前に立ち上がった「モーダス3」のプロジェクトは、それまで私たちが経験したことのない挑戦の数々がありました。当時、スチールシャフトは機能として“高い”“低い”、その両極端の弾道に別々に対応するものでしかなかった。

しかし、PGAツアーの選手たちとのコミュニケーションを重ねたツアーレップのリー・オイヤーが要望してきたのは、弾道の高低が打ち分けられるスチールシャフトでした。
先端を硬く、中間層を柔らかくするというこれまでスチールシャフトの概念にない新設計を余儀なくされ、1/1000ミリという世界で肉厚調整加工ができる新技術「MSA(マルチシェイプアジャストメント)」をフルに活用して完成したのが「モーダス3 ツアー120」でした。
未知ともいえるカタチを精度高く量産するのは至難を極めた(製造・生産管理部門に本気で怒られたものです・・・)。
でもトッププレーヤーたちがそれを採用してくれたという吉報は、そんな苦心の日々が浮かばれたようで嬉しかったものです。

沢山エピソードはありますが、刺激的なのは「モーダス3 ツアー130」でした。
『高弾道』、『低スピン』という、アイアンシャフトとしては発想できないアイデアを、あるトッププレーヤーが要望してきたというのです。正直当初、開発テーマが理解できなかった、なんでそんなものが必要なのかと・・・。
そのトッププレーヤーの言い分は、“スピンはパワー・技術で増やせるが、減らすことが難しい。純粋な高さで止めたいんだ”と。
私たちは未知の要望を実現させるために満を持してスイングロボットを導入し、自社製品を含む全てのアイアンシャフトをテスト。それに近い現象が起こる性質を見出し、挙動を際立たせました。
先端剛性にしなやかさを持たせながら、中間層の硬度を凄く高めることで、ボールとフェースの接触時間を短くさせ、『高弾道』『低スピン』を実現したのです。
結果、そのプレーヤーは「モーダス3 ツアー130」を手にし、海外メジャーの春の祭典で勝利してくれた・・・冥利に尽きるところです。

PGAツアーという未知のフィールドをサポートしたことで、我々の開発力の幅が広がったことは間違いありません。
私たちはいかなるニーズにも対応できるよう数えきれないほどの試作品を用意していますが・・・また、PGAツアーから無理難題の要望がくる日、いわば挑戦状を待っています。
どんな想像を超える奇抜な要望でも、私たちはそれをカタチにできる自信、他には真似ができない技術があると自負していますから。

スチールの設計自由度の懸念を払拭した
MODUS³ TOUR120

従来のスチールシャフトにはない剛性分布設計によって生まれたのが初代「モーダス3 ツアー120」です。「MSA(マルチシェイプアジャストメント)」という1/1000ミリの世界の肉厚加工技術を採用。まだ見ぬ設計・開発技術を用いてバラツキのない製品精度で量産することが非常に難しかった会心の1本です。

高弾道・低スピンという新発想をカタチにした
MODUS³ TOUR130

PGAツアーのトッププレーヤーの要望によって生み出された1本です。高弾道・低スピンというまるでドライバーのようなキーワードには、今までの開発経験から考えてもその必要性が理解ができなかった。“スピンは増やせるが、減らすことが難しい”というPGAツアーならではと言えるパワーと技術、トップレベルの現場でしか見出せない発想で生まれました。

日本ツアーの要望で生まれた新技術の1本
MODUS³ SYSTEM3 TOUR125

国内ツアーの特徴は、想定されたスペックでしか選手が手をつけないこと。そしてその要望として定番のスチールシャフト同等の振り感でそれよりも強い弾道が打ちたい、ということでした。意図した強弾道を生み出す剛性分布の設計に加え、独自の熱処理技術MHTテクノロジーで、定番同等のフィーリングを持ちながら、性能面ではそれを上回ることに成功した1本です。

目覚ましく進む軽量化の波に対応
MODUS³ TOUR105

PGAツアーではこの10年あまりでアイアンシャフトの軽量化が進んでいました。その一番の理由としては選手達の身長が高いこと。重量級のシャフトを伸ばして使うことは、よりヘビーになるからです。軽量でありながら、重量級と同じ硬さを実現させたのが「105」。我々は発売前より「ST(ストロングトラジェクトリー)」という名称でPGAツアーで実績を残してきました。

問合せ/日本シャフト株式会社
TEL:045-782-2562

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