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アマチュアゴルファーのドライバーショットを成功させるためのディスタンスボールだが、ブリヂストンのモデルを見ると同じカテゴリで数種類のラインナップがある。性能的に何がどう違うのか、なぜ同じカテゴリで価格が異なるのか、明らかにしたい。
──ディスタンスボールがドライバーのスピンを抑制できるのはなぜですか?
小松さん 低スピンの秘密はとことん軟らかいコアにあります。構造的にボールの多くを占めるコアは飛距離のエンジンを担っており、コアがソフト=インパクトで潰れる現象、が低スピン弾道を実現させるのです。
──アマチュアゴルファーにやさしいディスタンスボールが安価(1ダース3000円代)なのはなぜですか?
小松さん 理由は簡単、とことん“低スピン”を追求したボールだからです。性能的に“低スピン”を特化させることが目的なため、ボール構造がシンプルなことが、リーズナブルな価格で販売できる理由です。ターゲットプレーヤーとなる主に100切りを目指すゴルファーの皆さんにとって、財布にやさしいのも、ディスタンスボールを選ぶ最大のメリットでもあります。
シンプルな2ピース構造で“ソフトな打感と低スピン”を実現するボール。ゴルフを始めたばかりのビギナーのラウンドに強い味方になる。
とことんソフトなコアにアイオノマーカバーを組み合わせて、全てのショットでスピンが抑えられた性能を誇る。
エクストラソフトよりもさらにソフトなコアが採用されているため、男性よりも体力に劣る女性でもしっかりボールを潰せて飛ばせる。
低スピンかつ高初速が追求されたディスタンスボール。ドライバーの飛距離に加え、中弾道(風に左右されない)による直進性が特長。
中間層にボール初速をアップさせる高反発アイオノマーインナーカバーが加わった3層構造、よりドライバーの飛距離に特化されている。
──では同じディスタンスボールで「JGR」のみ少し価格が乖離(1ダース6000円台)しているのはなぜですか?
小松さん それはディスタンスボールの低スピン機能に、ショートゲームのスピン性能を付与させた特別な構造が理由です。
──なぜディスタンスボールにスピン性能をプラスさせる必要があるのですか?
小松さん 100切り、そして90切りとスコアアップしていけば、ショットスキルはかなり成長しており、ドライバーショットも安定しているはずです。
──ショットスキルがアップすると、パーオンはできなくても、グリーンの近くまでボールを運んでいけます。
小松さん その先には確実にグリーン周りでのアプローチの成功度がスコアアップの鍵になります。ウェッジショットで距離感を高めるためにはスピン性能が必要。ティショットでスピンを抑える性能、グリーン周りでスピンがかかる性能、相反する特性を持たせたディスタンスボールが「JGR」なのです。
──相反する性能を実現させるためにコストがかかるというわけですね。
小松さん ゴルフボールは価格が高価になれば、その対価に相応しい高性能を備えています。スキルアップすればエースとするべきボールの性能も進化していくべきです。
ディスタンスボールが飛ばせるのは、ボールのエンジンを担うコアが、とことんソフトに設計されているからだ。ボールが潰れる、そしてその潰れがボールを回転させずスピンを抑える力となっている。またインパクトでボールが潰れる現象は、フェースへの接触時間が長く保てるため、ボールのつかまりやすさにも貢献できる。
ゴルフボールは外側が硬く、内側が軟らかい内軟外硬の構造が低スピンを実現させている。ボールのエンジン部であるコアにおいても、中心から外側へと硬さのグラデーションが施されている。ディスタンスボールのカバーは構造上、最も硬くボール初速アップにも貢献する役割を担う。
ディスタンスボールの低スピン特性を維持しつつ、ショートゲームのスピン性能をも高めている。90切りを目指すプレーヤーから上級者までのニーズを叶えるゴルフボールのスタンダードな性能を持つ。
高反発に貢献する中間層が薄肉化され、コア(ゴム特性)の打感をダイレクトに感じられ、上級者も心地よいと感じる打感がある。
「JGR」を打てば、グリーン上においてスピンでボールが止まる感覚が十分に体感できる。スコア80台でプレーするためには、ショートゲームのスキルアップは絶対必要。スピンを駆使した距離感をモノにするためにも、ボールのステップアップは必須だ。
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