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今月のゴルフ愛 最後の一滴「ありのぉ〜ままにぃ〜♪」

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世界は日進月走である。ゴルフも走っている。
レーザービーム発射!に、衛星波を駆使した機材片手に瞬時に情報を確認し、プレーを組立てる姿は、迷彩服に身を包み、かのフィールドを駆け回る人達と大差無い。銃をクラブに持ち替えるだけで、世は平和になるのに。
ゴルフカートには、ヘッドアップディスプレイが装備され、常に自身のステータスを確認出来るようになった。「あいつに負けたくない」と敵愾心に火が付く。ラウンド中に動画撮影することも珍しくない。スイングのオカシサも去ることながら、ペタペタと歩く珍妙な歩き方が気になって、風呂上りの股関節ストレッチを心がけるようになった。
練習場に行けば、飛球体の弾道がトレースされ、着弾位置も正確にプロットされる。散乱する点々が今の実力なのだから仕方がない。街に「インドアゴルフレッスン」の看板が増えている。シミュレーターは解析装置となり、色んな数値を吐き出しながら、奥行3mが300yのフィルドと化す。
インストラクターの腕の見せ所はこの先にある。
ゴルフを考える上で重要なことは、「ありのまま」であること。残りの距離や飛距離、順位も含め、自らの姿を正確に投影することで気付きが生まれる。人は「ありのまま」を受け入れることで「ありのままの」を一歩前進させようとする生きものである。一歩進むことを体感すれば、努力が少しだけ楽しくなる。
対極に、今、流行りの「盛る」がある。「メタバース」なる異空間が広がろうとしているらしいが、自己満足の「盛り」はいいとしても、原型留めぬほどに簡単に生き方を「盛って」はならない。「ありのまま」を少し変えることに小さな幸せを感じるのは、ゴルフのお蔭だろう。

BUZZ GOLF 主筆
内本浩史
(うちもとひろし)

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