1. HOME
  2. 特集
  3. 機能はあえて変えるべきじゃない。進化すべきは、ゴルファーが感じる感覚的要素に尽きる。|今月はとことんアイアン号!【3】FOURTEEN
特集

機能はあえて変えるべきじゃない。進化すべきは、ゴルファーが感じる感覚的要素に尽きる。|今月はとことんアイアン号!【3】FOURTEEN

特集

TB‐5の進化は
シアターブレードの進化が
鍵を握っている。

そう語るのはフォーティーンの“鉄職人”こと黒澤孝康さん。
「TB‐5 フォージド」という同社屈指の人気モデルをどう進化させたのか、迫ってみた。

ヒントは「DJ‐6」、
これまでの経験値が
確実な進化を歩ませる

──改めて、「TB‐5フォージド」が素晴らしい支持を得た理由はどんなところにあると思いますか?
黒澤 上級者のアイアン美学を徹底的に意識した軟鉄鍛造でありながら、機能は驚くほどやさしい、狼の皮をかぶった羊が「TB‐5フォージド」。一生懸命にゴルフをプレーされる多くのアマチュアゴルファーのニーズのど真ん中を捉えた性能であったことが、支持を得た理由そのものだと感じています。

──機能は変えるべきではない、そう新作への進化の答えが明確になりました。
黒澤 はい。重心設計、慣性モーメントに至るまでターゲットプレーヤーに対して“完璧”であるものを変える必要はありません。目指したのは打感、デザインに至るまでブラッシュアップさせること。プレーヤーが手にした時に感じるフィーリングはアイアンというクラブにとっては大切な性能であるのは間違いありません。

──軟鉄鍛造アイアンにおいて打感=肉厚です。
黒澤 そのとおりです。「TB‐5フォージド」の肉厚はバックフェースのシアターブレード形状が担います。従来のシアターブレードは主に3面(トゥ、センター、ヒール)の局面で構成されており、新作はその面をなだらかにさせながら、さらにそのエリアを小さくさせて主にソールへの局面部のボリュームアップを図ることで、打感の向上を狙いました。

──よりマッスルバック感というか鉄のボリューム感が増したように感じ、打感のやわらかさは十分にイメージできます。
黒澤 新たなシアターブレードデザインの打感の向上は明らかです。ヒントになったのは「DJ‐6」。じつは「DJ‐6」のバックフェースにはソールのボリュームを確保するために、新シアターブレードの原型とも言える形状が搭載されているのです。

──少しヘッド形状がコンパクトになった感じがします。
黒澤 デザイン的にそう感じてもらえるよう意識しながら必要箇所の肉厚を変化させていますが。実際にはヘッドサイズに変更はありません。よりシャープな印象で構えられるニュー「TB‐5フォージド」は、これまで以上にベテランプレーヤーが持つアイアンの美学に応えられるはずです。

これまでの経験値を信じて手作業によって前作「TB-5フォージド」をブラッシュアップさせていく日々。

構想するデザインをスキャニング。CAD上で守るべき「TB-5フォージド」の重心性能を維持しつつ、さらにブラッシュアップ。

ブラッシュアップの過程では、2022年に導入したCNCミルドマシンが活躍。CADデータでプロトタイプを削り出し、打感のテストを繰り返した。

クラブは
美しくなければ
ならないから。

鍛造製法で表現できる限界までデザインにおける余剰重量の獲得と肉厚変化。
TB‐5 らしい、フォーティーンらしい美しさを目指しました。

【左】NEW
TB-5 FORGED
/2025モデル
※2024年11月発売予定

【右】[現行]TB-5 FORGED
/2021モデル
※2020年11月に発売した「TB-5 FORGED(21)」はシアターブレード部の汚れやすさを克服するために、2022年に新プレシジョン・フォーミングを施したニッケルクロム仕上げにてリファインモデル(掲載モデル)を発売。

進化のヒント!

グランドキャニオンソールの大きなボリュームを確保するために、すでに「DJ-6」でニューシアターブレードのアイデアは活用されていた。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。