ゴルフ場のクオリティを守るグリーンキーパーたちは、例外なくコースに点在する排水不良問題と戦っている。
東名カントリークラブでは秋の女子トーナメントに向けて、バンカーの排水不良問題を解決するべく新技術の排水システムを導入した。
不定期でお届けしているゴルフ場の排水処理問題。今回は静岡県の東名カントリークラブに向かった。スタンレーレディスホンダの開催コースで富士の裾野に広がるアップダウンのあるコースでの戦いが象徴的。今年は濃霧のため最終日9ホールの短縮競技を河本結が制した。そのドラマの裏側ではコース管理課がトーナメントクオリティのコンディションを保つために戦っていた。
「毎年10月に開催されるトーナメントは、台風シーズンで天気が安定しない。試合中に雨が降れば、とくにバンカーに溜まる水の排水作業が困難。例年の懸念を解消するため、『ドレインベルト』を導入しました」。
そう語るのはグリーンキーパー・勝又政一さん。桃園コースの1番、グリーン手前のバンカーに、新技術の排水システム「ドレインベルト」を採用した。
「親交ある朝霧カントリークラブがバンカーに採用して見事に排水不良を解消したと聞き、一念発起して導入に至りました。これまで様々な工法にトライしましたが、過去に経験がないほど結果は良好です」。
好結果を受けアプローチ練習場のバンカーにも同システムを採用。降雨の水溜りが嘘のように解消され、来場者の満足度を高めている。
ゴルフ場は例外なく排水処理問題と戦っている。原因は経年劣化で機能が落ちる暗渠排水にある。その寿命はたったの3年・・・。「ドレインベルト」は約20年の効果があるというから、その性能差は歴然。全国のゴルフ場で採用実績が急増しているのも納得だ。
「トーナメントの最終ホール・桃園コース9番のグリーン手前のバンカーも『ドレインベルト』を施工予定。バンカーの排水不良が改善されると管理作業効率はすこぶる上がります」とグリーンキーパーの勝又政一さん。
桃園コースの好結果を受けて、アプローチ練習場のバンカーにも「ドレインベルト」を即採用。嘘のように排水不良が解消できた。
まとまった雨が降ると、排水不良で水が溜まっていた桃園コース1番グリーン手前のバンカーに「ドレインベルト」を採用して、見事に解消した。
ドレインベルトは幅20cm、厚さ2mmの軽量ゴム板状(素材:軟質ポリ塩化ビニール)の土木排水材。かぎ穴状の小さな切れ込みに表面張力と毛細管現象により集水し、サイフォン現象(高い位置から低い位置に液体が流れる)を利用した暗渠排水工法。水のみの排水が可能で目詰まりを生じさせない。
小さな切れ込みから表面張力の力で水を持ち上げる
毛細管現象によって小さな切れ込み内に集水する
サイフォン現象によって目詰まりを生じさせず効率よく排水が可能

問い合わせ/営業推進部 TEL.03-5405-6020
TEL.080-3411-4159 担当 吉川
Mail:fsk.drain_belt@furukawaelectric.com
商品説明
取材協力=東名カントリークラブ
開場1968年、雄大な富士の裾野を生かした27ホール。日本女子ツアー・スタンレーレディスホンダゴルフトーナメントの開催コース(2003年〜)としても有名。
この記事へのコメントはありません。