連載 今月のゴルフ愛 最後の一滴「魔の距離」 2022.08.05 連載 バスケットボールは、聴覚に響くシュパッ!という音。サッカーは、キーパーの後方にボールが流れる瞬間の視覚。野球は、ベースを踏む足裏の蝕感。競技固有の感覚が脳髄を刺激する。 ホームランは、得点が決定されても全てのベースを踏みしめる。ゲームの効率性よりも、ベースを踏む感覚が重要と考えてのことだろう。 フリーゴールやフリーキックは、「決めて当たりまえ」という緊張感がドラマを生み出す。シキタリが簡単なほどに緊張感は高まる。 さて、ゴルフである。最大の醍醐味は、ボールがカップに吸い込まれる瞬間にある。然るに、「OK」というスゴイ魔法がある。スロープレー排除を大義としたルール外ルールであるが、3パットの恐怖を霧散させる魔法であり、畏敬の相手への忖度でもあるが、用法を誤れば、ゴルフの醍醐味をコロスだけでなく、人間関係を崩壊させる呪詛にもなる。 ワングリップというアバウトさが、2グリップ前後の距離を「魔の距離」とした。 「OK」を求めて上目遣いで相手をチラ見する距離。「打ちまーす!」とOKを断るのも、大人気なく感じる距離。「OKでーす」を迷っている間に人間関係にヒビの入 る距離。「魔の距離」である。同時に、最高にエキサイティングな距離でもある。 「魔の距離」を最大限に楽しむならば、2パットを必須とし、3パットが決まってしまえば、ズタズタに傷ついた心に免じてOKもヨシ。パットする人がOKを望めば、打つも打たぬも自己判断。あとは状況次第である。結局、プレーファストに気遣いつつ、それぞれの面白さを見つければ良いのだから。 そう言えば、ホームランの歓喜で1塁を踏み忘れた選手がいた。レジェンド長嶋茂雄である。もちろん、アウトである。 内本浩史(うちもとひろし) BUZZ GOLF主筆 BUZZ GOLF プロフィール 良いものミックス!ゴルファー目線の選りすぐり情報発信マガジン! “BUZZ(バズ)”とは様々な情報を持ち寄り、良いものを... Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it 投稿者: BUZZ GOLF連載コメント: 0 本気で上達目指すなら駅近で便利! STEPGOLFの法則! トップアスリート専属管理栄養士監修 食トレで変わる、その一打! Vol... コメント ( 0 ) トラックバック ( 0 ) この記事へのコメントはありません。 この記事へのトラックバックはありません。 トラックバック URL 返信をキャンセルする。 名前 ( 必須 ) E-MAIL ( 必須 ) - 公開されません - URL
この記事へのコメントはありません。