クリス・ゴッターアップのパフォーマンスを支えている彼のギアに注目したい。
彼がナンバーワンを獲るために選ぶギアは、日本製のツアーボール、「TOUR B X」だ。
──ゴッターアップの強みは何ですか?
佐渡 彼の代名詞は圧倒的な飛距離に尽きる。今季の平均飛距離は326ヤードでランク5位 (3月9日現在)。そのヘッドスピードは124mph(約55・4m/s)を超え、打球の初速は300㎞前後、これは新幹線の速度に匹敵するスピードだ。破壊的な衝撃を生かすために、ロースピンタイプのドライバー(7.5度)を選び、シャフトは「Project X HZRDUS Smoke Black RDX」で鉄の棒を振り抜くような硬さ。「70TX」の強靭なフレックスがパワーをしっかり受け止めている。
──まさにモンスターですね。
佐渡 忘れてはならないのがボールの存在。彼が選ぶのはジャパニーズツアーボール「TOUR B X」。今春発売された新作がうまくマッチしているようで、スタッツを見ると平均飛距離が昨季から約6ヤードもアップしている。
──PGAツアーでは主に海外ブランドのボールシェアが目立ちますが、彼はなぜ日本メーカーであるブリヂストンを選んだのでしょうか?
佐渡 きっかけになったのはオクラホマ大学時代のチームメイトのローガン・マカリスター。タイガー・ウッズの信奉者である彼は、ゴッターアップの規格外のパワーを見て、「タイガーの使用ボールと同じ構造で、飛距離に特化した『X』がベスト」と助言。「TOUR B X」の性能を体感(信頼)し、学生時代から愛用しているんだ。
──学生時代からの愛用、まさにBを信じているのですね。
佐渡 2022年にプロ転向後、もちろん複数のメーカーからのオファーがあったが、「TOUR B X」を使用し続けた。トッププレーヤーにとってボールのパフォーマンスは生命線。信頼する感覚・飛距離・弾道再現性を手放すことはできなかった。2023年から正式にブリヂストンゴルフとのボール契約に至ったんだ。
──今季2勝と躍進する選手だけに、ショットの安定性も優れている?
佐渡 もちろん、モンスターパワーと制御力を両立できるのが彼の強みでもある。高校卒業まで12年間打ち込んだラクロスの感覚がパワーと精度の原動力。「スティックの先端にあるボールを操る感覚はゴルフのヘッドを感じる感覚に近い」と話し、ボディ回転の瞬発力と強靭なリストワークが他を圧倒する「重い球(Heavy ball)」を生み出している。
──アイアンショットでもHeavy ballですね。
佐渡 ボールの浮き上がりを抑え、「飛ばすこと」よりも「曲げないこと」を優先、ロングヒッターゆえの正確性重視策だ。この正確性に新作「TOUR B X」が貢献しているのも間違いない。新作は初期条件をフライトで維持し続ける高慣性モーメントボール。「厳しいコンディションでもボールコントロールできた」と彼が勝因を語るように新作の“運ぶ”性能がアドバンテージになっている。
──いかにボール選びが大事であるか伺えます。
佐渡 また成績を急激に向上させたのは彼のショートゲームへの探究心もある。今季のロケットスタートを成功させたのはショートゲームの劇的向上によるもの。前年スタッツを精査すると100〜150ヤードのアプローチランクが100位以下で要改善だと判明。オフに徹底分析、研究、集中的に練習を重ね、即効で50位代まで上昇、特に75〜100ヤードはランク11位にまで上昇し、2勝という結果へとつながった。「TOUR B X」特有の“乗り感”も、正確性に貢献しているのだと推測できる。
──ゴッターアップはメジャー制覇、年間王者への道を着実に歩いていますね。
佐渡 オクラホマ大学の恩師は彼を「ニクラスの体格、トレビノの自在に操る感性、ホーガン並の鋼のメンタルを兼ね備えた稀代の天才」と評したが、今、まさにこの言葉が具現化しそう。彼の躍進から目が離せない。
トッププレーヤーたちが
即スイッチするNEW「TOUR B」
新材料+無機充填剤によって新開発されたブリヂストン史上最も剛性が高いインナーカバーが高慣性モーメントに寄与。スピンを維持することで弾道を安定させ、“運ぶ”“寄せる”といったボールコントロールに有利な感覚をプレーヤーに与えてスコアメイクに貢献する。
写真=ブリヂストンスポーツ、aflo
この記事へのコメントはありません。