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今月のゴルフ愛 最後の一滴「「基本」の引き出し」

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「基礎」と「基本」は似ているようで、まったく別物である。
基礎とは、礎(いしずえ)の基(もと)。すなわち“土台の土台”であり、本来は絶対に揺らがざるものだ。
そして「基礎」は、ゴルフを始める前からすでに存在している。
筋力、バランス力、柔軟性、リズム感、持久力、精神力……要するに、人間的スペックが「基礎」である。
では「基本」とは何か?

それは基礎の上に乗っかる技術 であり、目的を達する為の手段となる。「ゴルフの基本」から始まり、飛ばしたければ「飛ばしの基本」、寄せたければ「アプローチの基本」。さらに、指導者ごとにメソッドも違えば、教わる方の「基礎」によっても教え方は異なる。
結局、ゴルファーを常に悩ませるものが「基本」である。

「基本」に忠実に練習を重ね、確かに成果も出ていた。ところが今日も同じように頑張っているのに、球は右へ左へと飛び散り、増えていくのはスコアばかり。なぜだ!?
「基礎」は日々刻々と変化しているからである。
可動域は縮まり、股関節はギシギシと鳴き、夜にストレッチをしても朝にはまた固まっている。さらには、アウトとインで別人になり、目の前の1mのパットにビビリだす。

常に揺らぐ「基礎」の上では、「基本」も揺らぐ。ゆえに「基本」は「守るもの」ではなく、「使いこなすもの」となる。うまくいく瞬間とは、基礎に合わせて基本と折り合いを付けたときである。
ゴルフを突き詰めれば、「基礎の状態」を確認し、一打ごとに最適と思しき「基本」を脳内の引き出しから試すべき「基本」を引っ張り出してトライを重ねる競技である。長年の経験により余計な「基本」も増えてしまった。ラウンドの終盤に 「基本」が見つかればいい方ではある。考えてみれば、何事も同じだ。

基礎は常に変化するから、基本も毎日揺らぐ。その揺らぎを楽しめるようになれば、ゴルフはもっと面白くなるだろう。 さぁ、練習だ!

 

内本浩史(うちもとひろし)
BUZZ GOLF 主筆

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