テーラーメイド、2023秋の新作から新時代のパフォーマンスを学ぶ。｜アイアン、ウェッジ編

ゴルフ歴約20年超の私、編集長Gはこれまでのゴルフ人生、いつもテーラーメイドから驚くべき新技術を学び、その都度ゴルフクラブの新時代を体感してきた。
私と同じように真面目に長くゴルフに携わっている読者の皆様もきっと同じ感覚をお持ちだろう。
その象徴たるやいつもドライバーであったが、今秋の新作はドライバー同等に私たちを次世代に連れて行ってくれる革新的なモデルがラインナップされている。その新発想の意味、そして技術の進化を真摯に追いかけてみたい。

NEW「P790」アイアン
［ テーラーメイドの主張 ］

各番手に求められる性能をとことん追求して
全番手異なるヘッド構造に辿り着いた
前代未聞の「P790」。

シリーズ４作目となるNEW「P790」アイアン。
中空構造である機能的メリットをさらなる新発想で次世代へと導くパフォーマンスを秘めている。

【NEW P790】
SPEC
●ヘッド素材／#3-7：軟鉄［8620］鋳造＋内蔵タングステンウェイト＋SPEEDFOAM™AIR＋クロモリ鋼（鍛造）、#8-PW：軟鉄［8620］鋳造＋SPEEDFOAM™AIR＋クロモリ鋼（鍛造）
●ロフト角／30.5度（#7）
●価格／N.S.PRO® MODUS³ TOUR 105（S）、N.S.PRO® 950GH NEO（S）、Dynamic Gold EX Tour Issue（S200）：159500円（5本セット#6-PW）、31900円（単品#4、#5）、MCI 80 for TaylorMade（S）※セレクトフィットストア限定モデル：165000円（5本セット#6-PW）、33000円（単品#4、#5）

取材に応えてくれたのは
テーラーメイド ゴルフ株式会社
ハードグッズプロダクト・
シニアマネージャー
柴崎 高賜さん

中空構造の設計自由度を
最大限に発揮したアイアン

アイアンというクラブにおいて、“進化”という言葉はデリケートである。それはターゲットプレーヤーが必要とするパフォーマンスにおいて、過剰な変化があってはならないからだ。

「NEW『P790』アイアンは飛距離性能となるロフト角、そして構えやすさとなるヘッド形状に至るまでシリーズを踏襲。７番アイアン＝ロフト角30度を目安にプレーヤーにとってベストな飛距離となり、違和感なくスイッチいただける基本性能をまずは重要視しています」。

ロフト角がストロング化されれば、もちろん飛距離性能はアップする。しかしヘッド形状や弾道操作性などアイアンとしての基本性能がターゲットプレーヤーのニーズから逸脱しては意味がない。ロフト角やヘッド形状に変化がないのは、このプロダクトへの信頼そのものである。ではNEW「P790」アイアンはどんな進化を辿ったのか。

「アイアンというクラブはロング、ミドル、ショートとそれぞれの番手で求められるパフォーマンスは異なり、各番手の重心設計でそれぞれの使用用途に求められる理想を追求したのがNEW『P790』アイアンです。ロングアイアンは“飛ばしやすさ”を、ミドルアイアンは“狙いやすさ”を、ショートアイアンは“止まりやすさ”を、それぞれに求められる重心設計の理想をクリアするために、全番手が前代未聞の異なるヘッド構造の採用に至りました」。

アイアンは従来から“番手別設計”という言葉があり、それが搭載されたモデルは各番手において必要とされる性能はもちろん追求されているが、NEW「P790」アイアンのように全番手で異なるヘッド構造で理想を追求したモデルはまさに前代未聞。重心設計に有利な中空構造の設計自由度をフルに駆使し、目標としたパフォーマンスを確実にできる新発想・新設計・新構造こそがNEW「P790」アイアンの進化の正体だ。昨今、ロング、ミドル、ショートとそれぞれのパフォーマンスを際立たせるためにコンボアイアンも注目されているが、その思想はNEW「P790」アイアンには通用しない。それほどターゲットプレーヤーに対して全番手に完璧なパフォーマンスを誇っているアイアンだ。

NEW「P790」の新技術

THICK-THINバックウォールキャスティング
フェース内側のバックウォールの厚みをディンプル形状にして軽量化。余剰重量を各番手に求められる性能に再配置することを可能にした。

サウンドスタビライゼーション バー
充填剤との相乗効果でフィーリングを向上させる。

クロモリ鋼L型フォージドフェース＋プログレッシブICT
番手別にフェース面の厚み配分を最適化、オフセンターヒット時の弾道のバラツキを軽減。

SPEEDFORMTM AIR
テーラーメイド独自の充填剤。心地よい打感・打音を生み出しながら、初速性能を損なわせない。

厚いトップブレードで安心感ある美しいスクエアヘッドはシリーズを踏襲。

貫通型スピードポケット
フェース下部のミスヒットにおいて無駄なスピンを抑えてボール初速維持に貢献。#3〜#7に搭載