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BUZZ GOLF 2020年8月号 発行
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日本シャフトの新作「N.S.PRO 850GH neo」がいよいよ正式に発表される。「850neo」は2022年モデルの数々に先行採用、やさしさのスチールシャフトとして、各メーカーに注目されているプロダクトである。今号では改めて、「950neo」でスタートした“neo”というシャフトの使命に迫る。このシャフトは間違いなく多くのアマチュアゴルファーにとって必ず武器となる“高さ”を秘めている。
撮影=小林 司
100グラム以下の軽量スチールシャフトは、一般的なアマチュアゴルファーにとってメインとなる重量帯だ。その代表格は日本シャフトの「N.S.PRO 950GH」(以下950)だ。世界で唯一、年以上のロングセラーギア、クラブが「ゼクシオ」なら、初代「ゼクシオ」からあらゆるモデルに採用され続けた「950」は、間違いなくシャフト部門でその称号に当たる。
「950」はまるで釣り竿のような素直な挙動が特徴。太めの手元径から細い先端径に向かって、そのテーパー度合いが象徴するように、ヘッドスピード領域が重量帯にマッチするゴルファーたちは誰もが振りやすさを感じた。
ただ、完成度が高すぎるが故に「950」というモデルが、進化を歩めなかったのも事実だ。20年以上の間、数えきれないモデルに採用され続け、愛されすぎた故に、ある意味カタチを変えることが許されなかったのだ。そんな状況にメーカーである日本シャフトはある種の危機感を感じていたという。時代のアイアンヘッドがどんどんディスタンス化という進化を辿っているのに、20年超前のプロダクトである「950」で対応していけるのかと・・・。
BUZZ GOLFでも多くのギア企画でお届けしている通り、アイアンのロフト角は近年ストロング化を歩んできた。その過程では7番アイ アンでの飛距離競争などもあり、時代が飛ぶことの優位性を煽ってきた。
もちろん進化するロフト角に対して、ヘッドは新たな構造を見出し進化してきたが、ゴルファーがそれに順応できたかというと疑問が付き纏っていた。物理的にロフト角が少なくなれば、自ずと高さが出しにくくなり、スピンも減少する・・・
ヘッドスピードが一般的なアマチュアゴルファーは、ミドルアイアン以上の番手で弾道の高さ不足が懸念されていたのである。「950」が歩むべき進化の答えは、最新型アイアンをサポートできる高さが鍵になった。
2018年、ディスタンス系アイアンの飛びに対応する新たな「950neo」が誕生。すぐに多くのモデルに採用されたことで、改めて飛び系ヘッドにはそれをサポートできるシャフトの存在の必要性を、多くのゴルファーが感じたことだろう。
そしていよいよ、さらに軽量化された「850neo」がこの1月末に正式発表となる。一般的アマチュアゴルファーの使用ウッドシャフトは、50グラム台がスタンダードとなった今、最も必要とされる重量帯の新たな「neo」である。
打ち出し角が上がる
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さらなる高弾道
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グリーンで止まる
新作「N.S.PRO 850GH neo」の試打実験を、YouTubeチャンネル『14TUBE』とコラボで実施。MCを担当するプラスハンデの池田純さんがマシンのようなスイングで「neo」の実力を解き明かす。
※数値は「GC2」を使用
試打比較は「N.S.PRO」専用ヘッドを使用。オーソドックスな機能で両シャフトの性能差を検証。
試打者/14TUBE 池田 純さん
いけだじゅん、(株)フォーティーンで商品企画・広報を担当する。同社のゴルフチャンネル『14TUBE』では、肥野 竜也氏とともにMCを担当。日本アマに出場経験がある腕前で、楽しくレベルの高いプレーが見どころだ。
赤弾道:「N.S.PRO 850GH neo」/青弾道:「N.S.PRO 850GH」
女子ツアーで圧倒的な人気を誇った「N.S.PRO 850GH」はさすがの振りやすさを感じました。手元側から先端にかけて素直なしなりでバランスがいい、素直に振れば素直にいいボールが出る印象です。
対して「N.S.PRO 850GH neo」も負けず劣らず振り抜きがいい。中間剛性を上げて、先端のしなり感を強調させて、ボールを高弾道にする設計意図通りに「850」よりも約1.5度以上、打ち出し角が上がって高弾道になりました。
振り心地はどちらも甲乙つけがたいものがあり、それほど大きなフィーリングの差は感じません。例えば「850」ユーザーが違和感なく「850neo」に移行することも可能なように思います。ですが、打てばしっかり弾道の進化が得られることは体感できました。
昨今は女子ツアーのコンディションもハードになり、総距離が長くなって、グリーンも硬く仕上がっていると聞きます。「850neo」の高弾道は落下角度が増えるため、キャリーでボールを止められる前向きな要素が増えます。2022年は多くの選手たちが「neo」にチェンジしていることも予測されます。
[注目!]
1.5度以上の打ち出し角の差が両シャフトの基本性能を象徴している
昨今、アイアンのロフト角設定は7番で30度以下が平均的になりました。アイアンヘッドは打ち出し角度を上げるために、低深重心化、慣性モーメントも3000g・cm²以上まで巨大化しています。ヘッド機能としてはやさしさの進化を歩んでいるのは間違いありませんが、それらのアイアンヘッドのパワーはスイング中に及ぼすシャフトへの負荷も増えてきます。
「850neo」が優れているのは、先端のしなりで打ち出し角が作れることに加え、ほどよくシャフト剛性が確保されているため、打ち負けないこと。しっかりアイアンヘッドのパワーをボールに伝えられます。
ブリヂストンスポーツ「213HF」は7番アイアンで28度、ヘッドスピードを調節しながら打ってみましたが、しっかり打ち出し角度が得られ、落下角度も45度超とグリーンにしっかり止めることができる弾道を検証できました。
ディスタンス系アイアンの魅力は、番手毎で慣れ親しんだ飛距離を取り戻せること、そしてスチールシャフトの魅力は鉄にしか出せない打ち応えがあること。しっかり打ち込んでいきたいキャリアの長いアマチュアゴルファーにとって「neo」の存在は重宝するはずです。
上段はドライバーのヘッドスピード約45m/s、下段は約39m/sで試打。弾道の落下角度が40度以上を楽にキープされているため、しっかりボールをグリーン上に止めることができる。
問い合わせ/日本シャフト株式会社
support@nipponshaft.co.jp
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とても良い情報でした