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今月のゴルフ愛最後の一滴 「小さな巨人たち。」

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「アマチュアは女子プロのプレーを観た方が参考になる」。宮里藍プロが活躍する少し前、まだJLPGAの人気が今ほどではなかった頃、試合会場へ足を運ぶ理由として言われたのかもしれない。だが、今の女子プロたちのプレーを見ると、その文句は少々マト外れに思えてしまう。
 
オッサン達は、体格で彼女たちに勝っていると思い込み、飛距離も大差ないと決めつける。だから「女子プロは参考になる」と、少々上から見てしまう。女子プロのプレーは、たしかに参考になる。だがそれは、飛距離の近さではない。鍛え、柔軟性を高め、最大限に身体を使いこなして、しなやかにヘッドを走らせる。そこから生まれる弾道やインパクト音が、積み重ねてきた努力の深さを物語る。だからオッサン達にも、遥かに遠い夢物語ではなく、努力次第で手に届くかもしれないと思わせるのである。
 
女子プロのトップ30人ほどの体格と平均飛距離を関連付けて、「この体格なら平均的にはこれくらい飛ばすはず」という基準線をAI君に引かせてみた。安田祐香プロのように、しっかりと振り切って基準値を超える飛距離を出す選手がいる。穴井詩プロは、そのラインを大きく超える飛距離を武器とする。一方、青木瀬令奈プロの凄みは他の選手と異なる。ケガに苦しんだ彼女は、飛距離で押すのではなく、確実にフェアウェイを捉え、耐え、要所で射止める。10年連続シードは、総合力で闘う彼女の本領を証明する。まさに小さな巨人である。
 
齢六十一、身長173センチ、体重73キロ、飛距離は見栄を張って220ヤード。そんな僕でも、女子プロの技術があれば252ヤードの可能性はあるらしい。が、少々欲張りすぎだ。でも、240ヤードなら微妙に手が届きそうに思える。「見た目はソフト。技術もハートも驚くほどハード」。これが彼女たちに共通する魅力だろう。そんなギャップを 体感し、小さな目標を見つけに試合会場へ足を運ぶのも悪くない。

 

内本浩史(うちもとひろし)
BUZZ GOLF 主筆

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