特集
「Qi4D」のモデル名に秘められた“4”の数字は、フェース、シャフト、
ヘッド、フィッティングを意味する。
全ての要素が“最も速くフィッタブル”にゴルファーを最適モデルへ導くためだ。
まずはフェース。テーラーメイドが選ぶ素材はもちろんカーボン、
カーボンこそが最強である理由を解き明かしていこう。
もうチタンフェースには戻ることはない。2021年に発売した『ステルス』でテーラーメイドは高らかに宣言した。もちろん新作『Qi4D』でもフェースにはカーボンが採用されている。なぜ、カーボンにこだわるのか? それはチタンよりも飛ばせるというシンプルな答えをテーラーメイドは持っているからだ。現在、ゴルフルールにおいてフェースの反発はCT値で管理されているが、カーボンはチタンよりもCT値が低くても、反発力ではチタンを上回る特性を持っているのが全て。原理を聞いてみた。
「チタンよりも圧倒的に比重が軽いカーボンは、軽さゆえにインパクトでフェース面がその場に残ろうとする特性があり、加速し続けているヘッド後方側の重い質量が軽いフェースを押し出す“慣性の法則”が働きます。エネルギー伝達効率を上げられて反発性能に有利になる物理的特性を駆使しない選択肢はありません」。
チタンよりもカーボンが優れているなら、なぜ他が参入しないのか? その答えはあまりにもシンプルで、製造難易度が極めて高いことが挙げられる。60層ものカーボンを精度良く積載・成型できる技術や、ツイストフェースなどのあらゆる飛距離性能を複合していける技術は、安易に追随できないからだ。何よりカーボンフェース=テーラーメイドであり、二番煎じになるのは避けられない。最先端ドライバーは常にテーラーメイドとともにある。
トミー・フリートウッドは2025年のプレーオフシーズンに入る際に、ロール技術を搭載した『Qi35 LS』ドライバーのプロトタイプにスイッチ。飛距離、フェアウェイキープとドライバーのスタッツが明らかに向上して初の年間王者獲得に貢献。その効果を実証しました(テーラーメイド茂貫氏)
クラブとボールが接触するインパクト時に発生する“ギア効果”が、弾道のクオリティを担うことは、道具に詳しい方ならご承知のことだろう。ギア効果の特性は、フェース面上の重心点を外した際のボールのスピンに反映される。簡単に解説すると上下に打点がずれればスピン量が増減し、左右にずれればサイドスピンが増幅してボールの曲がり幅が大きくなるわけだ。テーラーメイドの『ツイストフェース』はトゥ側上やヒール下側などのミス打点で顕著に起きるギア効果の曲がりを、最適なフェース面の向き、ロフト角を維持できるようフェース面にねじりを加えて、打ち出し方向で曲がりを相殺できる効果がある。
『Qi4D』に新たに加わったのはロール、フェース上下方向の曲線形状だ。理屈はツイストフェースと同じで、上下ミス打点で生じるロフト角の最適維持にある。
「フェース上下で目に見えないロフト角を維持できることで、上側で1900回転、下側で2700回転と上下で800回転までバラツキが軽減したのは、明らかな進化です。主にパーシモン時代で採用されていたフェース面のロールですが、金属(チタン)でそれをやろうとすると一つひとつに高精度の研磨が必要となり大量生産できない。カーボンだから成形できる確固たる新技術なのです」。
カーボンウッド5世代目『Qi4D』は、万人に効果を発揮するロール技術を搭載し、フィッタブルドライバーとして確実な進化を遂げている。
基礎知識
ゴルフボールのエンジンを担うコアは、ツアー系ボールに比べてディスタンス系ボールはソフト。一般的なヘッドスピードにおいても、しっかり潰して初速アップを有利にする“ソフトさ”である。
解説/
テーラーメイド ゴルフ株式会社
ハードグッズプロダクト アソシエイトディレクター
茂貫太郎さん
60層も積層したカーボンフェースは、チタンより明らかに硬いことも特性の一つで、インパクトにおけるフェースのたわみ量はほぼない。つまり、ボールのコアをしっかり潰せることも、エネルギー伝達効率に寄与します。つまりヘッドスピードが一般的なアマチュアゴルファーでもボールを潰せるカーボンフェースは初速アップに有利なのです(テーラーメイド茂貫氏)
キャリー300ヤードを狙うドライバーショットにとって、弾道操作性が命となります。だからこそ、あらゆる打点でスピンが安定できる『Qi4D』は、個人的に『Qi35』ドライバーから明らかな進化を実感しましたし、全てのツアープレーヤーにとって強みでしかない。
チームテーラーメイド
新村 駿
にいむらしゅん、2000年9月11日生まれ、長野県出身。
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