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寄せワン栄養術 自分の得意ゾーンに寄せる食の選択 |食トレで変わる、その一打! Vol.40

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スコアをまとめるうえで大事なのは、無理に攻めるよりも“自分が決めやすい形”に寄せていくこと。じつは食事も同じで、完璧を求めるよりも、自分の体調や気分をベストに寄せていくことが何より大切です。栄養の世界では、「自分の得意ゾーンをつくる食べ方」が日々のパフォーマンスを支えてくれます。どのようにベストに寄せていくのか。4つの視点で考えてみましょう。

1 心身のベースを整える

寄せで言えば、一番確率の高い転がし。
派手さはなくてもミスが少ない。

• 心身と連動する血糖値の安定を意識する
• 甘い飲み物は血糖値を一気に上げてしまうので注意
• 夜は豆腐や魚、鶏むね肉など良質なたんぱく質で睡眠の質を高める

2 自分のリズムに合わせる

得意距離にボールを運ぶイメージ。
自分の体内時計に合わせると調子が整います。

• 朝食が体内時計をリセットする
• 起きたばかりの体を温め、消化を助ける味噌汁やスープ
• 朝から食べられない人は、プロテインドリンクやバナナなど軽めの選択肢でもOK

3 精神的な支えになる

自信を持って打てるクラブを選ぶ感覚に近い。
安心できる食べ物は、心の軸になります。

• 「勝負前は梅おにぎり」といった自分のルーティンを決める
• 子どもの頃から慣れ親しんだ味噌汁や漬物を取り入れて落ち着きを得る

4 環境を味方につける

季節や地域の食材を上手に使うことも重要です。

• 春は菜の花やキャベツ、秋にはきのこやさつまいもで免疫力を底上げ
• 夏はトマト、きゅうり、西瓜などの夏野菜でクールダウン
• 冬は大根、ごぼう、ねぎを煮込んだ鍋や味噌汁で体を温める

「自分の得意な環境にする食事」とは、体調・気持ち・環境を味方につけ、自分が最も力を発揮できる状態に整えること。食事もまた、寄せワンのように“無理せず、自分の得意ゾーンに寄せる工夫”が大切なのです。

石松佑梨
いしまつゆり。管理栄養士、数々のトップアスリートたちをサポートする食トレのスペシャリスト。著書の「過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー」(かんき出版)はアスリート必携の1冊だ。

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