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〝ベストスコア〟は前夜に仕込む ~メンタル整う、夜のひと皿~|食トレで変わる、その一打! Vol.38

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メンタルの波を整えるのは、前夜の“いつもの味噌汁”って知っていますか?
トップアスリートの多くは、遠征先にもフリーズドライ味噌汁を持参し、ホテルの部屋で心と体を整えています。
その背景には、味噌汁に秘められた“自律神経ケア”や“メンタルサポート”の力があります。

腸と神経にやさしい、“整え味噌汁”の3つの力

1 「出汁」は心を落ち着ける“記憶の味”

私たち日本人は、子どもの頃から“出汁の香り”に親しんできました。昆布やかつお節に含まれるうまみ成分(グルタミン酸・イノシン酸)には、脳の興奮を抑え、落ち着かせる作用があるとされています。「慣れ親しんだ味」には安心感やリラックス効果があることも研究で示唆されており、プレッシャーを感じる場面こそ“いつもの味”が力になります。

2 「味噌」が副交感神経を高め、睡眠の質をサポート

味噌や豆腐に含まれる植物性たんぱく質は、トリプトファンの供給源。トリプトファンはセロトニン(心の安定ホルモン)→メラトニン(睡眠ホルモン)へと変換され、深い眠りと精神安定を助けます。

3 「温かい料理」が胃腸を冷やさず、消化機能を助ける

温かい汁物は内臓温度をゆるやかに上げ、副交感神経を優位に。就寝前に冷たい飲食を避けることで、消化酵素の分泌や腸の蠕動運動もスムーズに。“温性食品”は翌朝のコンディションにもつながります。

パーソナルちょい足しで“整え味噌汁”

気分や体調に合わせて、味噌汁にひと工夫を。

「+しそ」で
“香る”味噌汁

しその香気成分は、自律神経を整える鎮静作用も。香りを活かすには、食べる直前にトッピングが◎。旬の夏野菜と組み合わせれば、抗酸化力によるストレスケアも。

「+すりごま」で
“ゆるみ”味噌汁

ごまはマグネシウム・カルシウムが豊富で、神経の興奮を鎮めてくれます。もっとしっかり補いたい場合は、具材を豆腐とわかめに!

「+納豆」で
“腸活”味噌汁

セロトニンの約90%は腸で作られます。発酵食品をとることで腸内環境を整え、メンタルの安定にもつながります。食物繊維豊富なきのこと組み合わせて。

石松佑梨
いしまつゆり。管理栄養士、数々のトップアスリートたちをサポートする食トレのスペシャリスト。著書の「過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー」(かんき出版)はアスリート必携の1冊だ。

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