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女子ツアーの令和を彩った!超ドライバーショット連続写真集!

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BUZZ GOLFでは2019年も表紙撮影のために、女子ツアーへたくさん足を運びました。その取材の際に選手にお願いして撮影してきたのがドライバーショットの連続写真です。
新年号の恒例企画となっている連続写真特集、撮り溜めた素材を一気に放出します。解説者はこちらもお馴染みとなったスイングコンサルタントを務める吉田 洋一郎コーチ。
解説とともに私たちアマチュアゴルファーに参考になるポイントを探ってもらいました。

では令和元年を最も彩ったこの選手からスタートです。


撮影=小林 司、田中 宏幸

解説文=吉田 洋一郎(よしだ ひろいちろう)
1978年生まれ。アメリカTop50インストラクターなど80人以上に直接メソッドを学び、レッスンスキル資格20以上を所得するゴルフスイング研究家。
世界的最新スイング理論に精通し、数々のゴルフメディアでも活躍している。

渋野 日向子

全英女子オープン覇者の渋野選手はPGAツアーのダスティン・ジョンソンのように、シャットフェースと体の垂直軸の回転を生かした再現性の高いスイングをしています。
トップの位置はコンパクトかつ若干低めで左手の甲が手首側に折れてフェースが閉じており、ダウンスイングではその状態をキープして体を回転させていきます。ダウンスイングで体が開かずタメが深いことからもわかるように、常に体でスイングをコントロールしていることがわかります。

また、スイングテンポが速い点は彼女の特徴の一つであり私は素晴らしいと思います。切り返しがスムーズなのは腕や上半身に頼らずに下半身からダウンスイングを行っているからです。
手先や腕に頼らずに下半身や体幹などを使うミスが出にくいスイングと言えるでしょう。

このポジションが参考になります!:トップポジションに入る前にダウンに切り返していくイメージ

手打ち傾向でイマイチ飛距離が出ないとお悩みの方は渋野選手の切り返しのタイミングを参考にするといいでしょう。
手打ちになってしまう方はダウンスイングを手から下ろしています。渋野選手のようにトップで止まる間をなくして、流れるようにスイングするためにはバックスイングを上げきる前に下半身から動き出す必要があります。
バックスイングで左腕が平行になったポジションあたりで左足から切り返す意識を持つといいでしょう。

渋野 日向子(しぶの ひなこ)
1998年11月15日生まれ。岡山県出身、サントリー所属。
優勝
▶ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ(初)
▶資生堂アネッサレディスオープン
▶第50回デサントレディース東海クラシック
▶第38回大王製紙エリエールレディスオープン
AIG 全英女子オープン
賞金ランキング 2位/¥152,614,314
ドライビングディスタンス 12位/248.21ヤード
フェアウェイキープ率 41位/67.9460
トータルドライビング 4位/53

古江 彩佳

史上7人目のツアー・アマチュア優勝を成し遂げた古江 彩佳選手は体と腕の同調が取れた基本に忠実なスイングをしています。
バックスイングでは体と腕の関係性を変えずに体の回転でバックスイングを行っています。そのためトップはコンパクトな位置におさまり、切り返しのスムーズさに貢献しています。
下半身から切り返されたダウンスイング中盤では右ひざが左ひざに寄っていき、垂直軸を中心とした回転を行っています。そのためインパクトでは左腰がかなり回転している状態になっています。

スイング全体の流れもスムーズで力感を感じられない点は腕に頼らずに体を上手く使い、クラブポジションが適切であることを表しています。
方向性と再現性に優れたスイングなのでプレッシャーにも強さを発揮すると思います。今後プロの世界で更なる活躍が見込めるでしょ う。

このポジションが参考になります!:体と腕を同調させて体の運動量を増やす/h3>

古江選手の体と腕の同調感が参考になります。両肘と胸の空間を変えないことで方向性がアップするだけではなく、力を効率的に伝えることができるので飛距離アップも期待できます。

まずはゴムボールを両肘と胸に挟んでスイングしてみましょう。窮屈な感じがすると思いますがその感覚が体と腕の同調性が取れている状態です。
腕を振りすぎている人は腕の運動量を減らし、体の運動量を増やすことを心がけてみましょう。

古江 彩佳(ふるえ あやか)
2000年5月27日生まれ。兵庫県出身、フリー。
優勝
▶富士通レディース2019(初)
賞金ランキング 54位/¥20,730,000
ドライビングディスタンス -/242.20ヤード
フェアウェイキープ率 -/80.2198
トータルドライビング -/-

河本 結

フラットな軌道とシャットフェースを組み合わせた横振り系スイングです。腕や手は何もせずにフェース面を変えず体の回転で振るようなシンプルなスイングモデルになります。
トップの位置がかなり低く、シャットフェースのため、スクエアにインパクトするためにはダウンスイング以降、体を先行させて回転していく必要があります。そのためダウンスイングでは右ひざが左ひざに近づき下半身を回転させています。

インパクトでは腰が目標を向くことでフェースをスクエアに戻していき、フォローではフェースローテーションを入れずにヘッドよりも手元が先行するように振っていきます。
重心距離が長い大型ヘッドを体の動きでコントロールするのに適したスイングと言えるでしょう。

このポジションが参考になります!:左腕と体の回転を意識する

バックスイングで右腕の動きが大きくオーバースイングになってしまう人は河本選手のバックスイングを参考にするといいでしょう。
右わきが締まり体と腕の同調性が高いので、ダウンスイングで腕を振り戻す動きが出ません。右腕は一切使わずに左腕や体の回転を使ってスイングする意識を持つといいでしょう。
右わきにヘッドカバーを挟んだり、左手で右腕を押さえた片手打ちを行う事で右腕に頼らずに振る感覚がつかめると思います。

河本 結(かわもと ゆい)
1998年8月29日生まれ。愛媛県出身、リコー所属。
優勝
▶第7回アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI(初)
賞金ランキング 6位/¥88,025,906
ドライビングディスタンス 13位/247.69 ヤード
フェアウェイキープ率 68位/62.8023
トータルドライビング 22位/81

原 英莉花

原 英莉花選手は師匠の尾崎 将司選手直伝の下半身を積極的に使った男子プロのような力強いスイングが特徴です。
ダウンスイングで左に踏み込む動きが非常に力強く、地面反力をしっかりと使っていることがわかります。地面反力によって体の回転スピードを高め、前傾角度をしっかりと保ちながらクラブヘッ ドを開放しています。
この前傾角度を保った肩の縦回転は、ダウンスイングの左足の踏み込みとインパクトでの伸び上がり動作である抜重によって生まれます。

地面反力を使う動きによって肩の縦回転を行う事ができるので、長いインパクトゾーンと速いヘッドスピードが生み出されているのです。日本女子ツアー選手の中ではもっとも欧米の選手に近いスイングをしている選手だと思います。

このポジションが参考になります!:左ひざを積極的に伸ばしていく

飛距離を伸ばしたい方は原選手の地面反力を使った肩の縦回転の動きを参考にしましょう。
前傾角度を保って肩を縦回転するためには、ダウンスイングで左足を踏み込み、インパクトで左ひざを伸ばす抜重の動きをする必要があります。インパクトにかけて左足の重みを抜きながら膝を伸ばすことで、右肩が下がって縦に回転する動きが行いやすく感じるはずです。
左ひざを曲げたままスイングする傾向の方はインパクトで少し宙に浮くくらいのイメージでスイングするといいでしょう。

原 英莉花(はら えりか)
1999年2月15日生まれ。神奈川県出身、日本通運所属。
優勝
▶リゾートトラストレディス(初)
賞金ランキング 14位/¥70,769,927
ドライビングディスタンス 4位/253.33 ヤード
フェアウェイキープ率 48位/66.1861
トータルドライビング 3位/52

稲見 萌寧

体の使い方、クラブポジションともにバランスのとれた効率のよいスイングです。バックスイングでは体と腕の同調をとりながら、右ひざを伸ばす動きを入れて体のスムーズな回転を促進しています。
トップはコンパクトでバランスの良い位置におさまっています。ダウンスイングからインパクトにかけては上半身が優位ですが、下半身の動きも適度に入っています。インパクトからフォローにかけて左ひざが伸び、足の裏が地面から離れていることから、抜重の動きが行われてスムーズに体が回転していることがわかります。
フォローにかけては右肩が下がりながら目標方向へ出ており、手や腕に頼らずに体の回転でスイングしています。今後、さらに飛躍するのは間違いありません。

このポジションが参考になります!:両ひざをリラックスさせて 伸ばしていこう

上半身の力に頼ってしまいがちな人は稲見選手の下半身の使い方が参考になります。
スイング中にひざの角度を無理にキープするのではなく、ひざをリラックスさせて伸ばしながらスイングしてみましょう。ひざが伸びることで体の回転がスムーズに行われ、上半身に力が入らずスムーズなスイングができるようになると思います。
バックスイングでは右ひざ、フォローでは左ひざの力を抜いて足裏が軽く感じるようにスイングしてみましょう。

稲見 萌寧(いなみ もね)
1999年7月29日生まれ。東京都出身、都築電気所属。
優勝
▶センチュリー21レディスゴルフトーナメント(初)
賞金ランキング 13位/¥71,873,338
ドライビングディスタンス 52位/237.13 ヤード
フェアウェイキープ率 19位/71.8894
トータルドライビング 14位/71

淺井 咲希

淺井選手のスイングはバッバ・ワトソンのようにスイング全体を通してアップライトな軌道のスイングです。
バックスイングだけではなくダウンスイングも鋭角に下り、フォローも縦に抜けています。
トップの位置では右ひじが大きく開いていますが、ダウンスイングでは腕を振り戻すことで適切な位置にクラブを戻しています。

オーバースイングはクラブの運動量が増えるメリットがある一方、再現性を損なう可能性がありますが、個性として体に染み付いた動きは再現性の心配はないものだと考えられます。

下半身をしっかりと使ってダウンスイングを行うので、アップライトな軌道でもこするような球にならずにしっかりと力が伝わっています。

このポジションが参考になります!:高いフォロースルーをイメージしてください

球筋がバラついて方向性が定まらないなら淺井選手のフォロースルーからフィニッシュが参考になります。

淺井選手はフォローでクラブが左肩口の下あたりの高い位置から出ています。高い位置にフォロースルーを出すイメージを持つことで、自然とインサイドアウトの軌道のイメージができます。
インパクトゾーンの入り口であるダウンスイングを直すこともいいですが、出口であるフォロースルーを意識することで軌道を修正することもできます。

また、フィニッシュまでしっかりと振り切ることでインパクトを点ではなくゾーンでとらえることができるようになります。

淺井 咲希(あさい さき)
1998年6月13日生まれ。兵庫県出身、小杉CC所属(初)。
優勝
▶CAT Ladies 2019(初)
賞金ランキング 33位/¥37,040,309
ドライビングディスタンス 23位/243.12 ヤード

フェアウェイキープ率 59位/64.5466
トータルドライビング 23位/82

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