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BUZZ GOLF 2022年10月号 発行
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新型コロナウィルス感染症の感染者が再び増加傾向にある中、ゴルフが三密回避の屋外スポーツとして脚光を浴びている。
では、関連施設はどのようなコロナ対策を実践し、そのトレンドに取り組んでいるのだろうか。今回は東京都内にあるゴルフショップ2箇所を訪問。
彼らの奮闘ぶりをお届けする。
東京都大田区にある二木ゴルフ田園調布店は、羽田空港から北に30分ほど、環状8号線のロードサイドにあるゴルフショップだ。
田園調布や自由が丘などに住む近隣富裕層の常連客を多く抱え、社会情勢の影響は受けにくいように思えるが、さすがに新型コロナウィルス感染症が蔓延してからは厳しい営業を迫られたという。
「3月以降、売上が半分以下に落ち込む時期がありました。1時間の時短営業をしていた期間もあり、来客数も半減し、非常に苦しい状況でした」と当時を振り返ってくれたのは店長の成毛 宗司さんだ。
国や自治体などのガイドラインに基づき、スタッフによるマスクの着用と検温を徹底し、アルバイトスタッフは休養とし、社員スタッフで店舗運営に当たったという。
中でも気を遣ったのは接客だ。ゴルフショップはコースや練習場に比べると、商品販売やクラブフィッティング時に多くの接客を伴う。陳列された商品はできるだけ消毒し、レジ付近のカウンター、デモクラブについては徹底した除菌に取り組んできた。
また成毛店長によれば「どうしても店舗は屋内ですので密閉空間になりやすいです。ですから、自動ドアのスイッチを消して定期的に換気することも心がけました」。
防犯上はドアを閉めておいた方が良いが、コロナ禍では感染症対策に重きを置いたようだ。
売上が回復してきたのは7月に入ってからだという。とくに8月、9月は前年比120%と好調。練習場で20代、30代の若年層の新規ゴルファーが急増しているトレンドは先月号でもお伝えしたが、その傾向はゴルフショップでも同様で、初心者向けのスターターセットを買うお客様が増えている。
さらに増加傾向にあるのが、フィッティング件数とそれによるクラブ販売だ。理由を成毛店長に聞くと興味深い言葉が聞けた。
「メディアなどでも報じられていますが、会食の機会が減っているため、そうした“余剰資金”がクラブ購入に充てられたり、ラウンド自体もスループレーが増えたことでプレー代も抑えられ、そこで余った資金もショップでの消費に回しているようです。お客様からヒアリングした声です」。
三密回避できる屋外活動として、ゴルフは今、大きな注目を浴びている。コロナ経済危機を乗り越え、ゴルフショップにもその波は押し寄せているようだ。
二木ゴルフ田園調布店 店長
成毛 宗司さん
密閉を避けるため定期的に自動ドアのスイッチを消し換気。
入り口や各所にアルコール消毒液を配置している他、フィッティング時などは試打クラブの消毒を徹底し新型コロナウィルス感染症予防に努めている。
二木ゴルフ田園調布店
ゴルフの知識が豊富な各メーカーの認定フィッターが多数在籍し、クラブ選びをサポート。豊富な品揃えと丁寧なフィッティングも定評がある。
東京都大田区田園調布1-40-14
TEL:03-5483-0061
営業時間:平日 10:30〜20:00/土日祝 10:00〜20:00、年中無休
JR新宿駅新南口近くにあるゴルフ5プレステージ新宿店も、コロナによる経済危機を乗り越え、巻き返しを図ろうとしているゴルフショップだ。
同店は新型コロナウィルスが感染拡大すると、新宿という土地柄、いわゆる「夜の街」としてやり玉に挙がった日本一の歓楽街・歌舞伎町が近隣にあるため来店者数で大きな打撃を受けたという。
店長代務の松岡 秀典さんは「(感染拡大当時は)新宿から人がいなくなってしまって・・・。皆さんが新宿に来ることを懸念していたため、お客様の数は大きく減少しましたね」と当時を回顧する。
3月、4月の売上は例年の半分程度となったが、それは「夜の街」の近くという理由だけではない。
「コロナ禍以前の当店は、インバウンドやビジネスマンのお客様が多かったのですが、渡航制限でインバウンドは激減、ビジネスマンの方々がリモートになったことも追い討ちをかけました」と松岡さん。
様々なマイナス要素が絡み合い、厳しい店舗運営を強いられたという。
しかし、そんな負のスパイラルも7月に入ると徐々に変化が訪れる。とくに売上巻き返しの呼び水となったのは「Go To トラベル」キャンペーンだ。9月に昨対同等の売上まで回復すると、10月は過去最高の売上を記録。ビジネス客や旅行者による人の流れの回復が如実になり、「Go To トラベル」のクーポン利用も非常に目立ったという。
松岡さんは「私が対応させていただいたお客様の中で、一番クーポン利用額が大きかったのは20数万円でした。アイアンセットなどをご購入いただきましたが、とにかく当店としてはキャンペーンの効果を感じています」。
同店では、PXGなど高価格帯商品を数多くラインアップしているが、そうしたギアの動きも増えているようだ。
ただ売上回復と呼べるまではもう少し時間がかかりそうだ。
松岡さんは「当店で売上回復と言えるのは、海外の往来が自由になりインバウンドのお客様にご来店いただけるようになってからだと思います。感染者数が増加傾向にありますが、一日でも早い収束を願うばかりです」。
本来であれば、新宿は国際色豊かな街だ。その中心にあるゴルフ5プレステージは、国内ゴルファーに対する出来る限りの感染症対策を施しながら、“その時”が来るのを待っている。
ゴルフ5 プレステージ新宿店 店長代務
松岡 秀典さん
スタッフはマスクに加えフェースシールドも着用し、お客様とスタッフを感染から防ぐ取り組みを行っている。
また、試打室は上部が空いている他、空調もしっかりしており密になりやすいフィッテ ィング中の感染症対策も万全。もちろん試打クラブなどの消毒にも余念がない。
ゴルフ5 プレステージ新宿店
JR新宿駅新南口から徒歩5分とアクセス抜群。国内最多クラス2,500本以上の試打クラブを用意しワンランク上のサービスを展開する。
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-34-7
NEX 新宿ビル1階
TEL.03-3354-5052
営業時間:平日・土10:30~20:30/日祝 10:00~20:00、年中無休
取材・文=田村 一人、撮影=小林 司
国内最大級のゴルフ場予約サイト「楽天GORA」は、各ゴルフ場における新型コロナウィルス感染症の対策状況を同サイトのコースガイド上に順次公開。
食事環境の安全配慮や浴室の衛生管理を含め全部で13ある対策項目を掲載している。
「楽天GORA」では、緊急事態宣言解除後の6月上旬に「楽天GORA」ユーザーを対象にしたラウンドに対する意識調査の結果を踏まえて、「楽天GORA」に参画する国内ゴルフ場に向けて各項目への対応可否を確認するアンケート調査を実施したが、この結果をもとにした項目ごとの対策状況が表示されており、ゴルファーは事前に状況を確認した上で予約することが可能となっている。
また、マスクの着用や手の消毒といったゴルファーに協力して欲しい感染症対策をまとめた特設サイト「PLAY SAFE」も開設。この特設サイト「PLAY SAFE」や各ゴルフ場の新型コロナウィルス感染症対策状況は、スマートフォンやタブレットのアプリでも閲覧可能で、プレー予約する時に、どこにいてもプレーしたいコースの感染症対策が簡単にチェックできるようになっている。
さらに、各対策を掲示したポスターの全国ゴルフ場への配布も実施。「楽天GORA」は、ポスター、PC、そして各種モバイル端末を通じて、コロナ禍の新しいマナーを啓発し、誰もが安心してゴルフを楽しめる環境作りに取り組んでいるのだ。
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