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スイングコンサルタント吉田洋一郎のウォッチング!by JGTO|大西魁斗、松山茉生

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大西魁斗
おおにしかいと、1998年10月13日生まれ、
愛知県出身、ZOZO所属。
2024コーン・フェリー・ツアーでランク22位、
2025年はPGAツアーに出場

方向性に精度を生む
低く長いインパクトゾーン

飛距離と方向性を追求した、まさにPGAツアーで戦うためのスイングだと言える。飛距離はスイング中に手先の動きを抑えて、体の動きや地面反力を最大限に使っている。

バックスイングでは手首を使わず、右肘もほとんど曲げずにアークを大きくしてクラブを上げていく。左膝が右膝に寄っていく動きは、下半身を連動させてバックスイングをしているのである。体と腕をシンクロさせた状態でバックスイングしていくことで、クラブ軌道はアウトサイドに上がり、ワイドアークとなる。

ダウンスイングでは左足を踏み込む動作の後に、すぐに左膝が伸びる抜重動作が始まり、インパクトでは完全に左膝が伸びていく。この左足の動きと、右肩が下がりながら前に出る肩の縦回転の動きによって、低く長いインパクトゾーンを構築することで方向性に精度を生み出している。

インパクトで左足が浮いて、フィニッシュでは左つま先の向きが変わっている。この動きは切り返しで下半身を動かすタイミングが早く、抜重が適切に行われていることを意味する。ダウンスイングで左腕が地面と平行なポジションから抜重の動きが入ることで、縦方向の地面反力を使って肩の縦回転を促進させている。

松山茉生
まつやままお、2008年7月20日生まれ、
愛知県出身、福井工大福井高等学校在学中。
2024年はトヨタジュニアゴルフW杯個人戦優勝、
日本アマチュア選手権で大会最年少(15歳344日)優勝。

圧倒的な飛距離を生む
アグレッシブな下半身

プロに比べてスイングは粗削りだが、将来が楽しみでならない。とくにダウンスイングの下半身の動きが素晴らしく、300ヤード越えのドライバーショットを連発する飛距離の原動力となっている。

バックスイングは、大きな体格の割に小さなアークで上げている。左肘が曲がって手首のコックも早く、上半身メインでクラブを上げているように見える。トップ・オブ・スイングが大きく、体と腕がシンクロしていないため、腕の振り戻しと体の動きの連動が必要になる。左肘の曲がり自体は全く問題ないが、今後は体と腕をシンクロさせてスイングの再現性を高めていく進化が期待される。その過程で左肘の曲がりも自然と少なくなっていく可能性はある。ダウンスイングでは左足をしっかりと踏み込み、インパクトで左膝が伸びていく。この縦方向の地面反力を使う動きによって、右肩が下がりながら前に出る肩の縦回転の動きが促進され、圧倒的な飛距離を生み出しているのだ。

フィニッシュで左つま先が目標方向を向き、右足も大きく動いて左足に近づいていく。下半身をアグレッシブに動かし、地面反力を使って飛距離を出している点は“飛距離”の出し方の参考になる。

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