バルカヌス、 凄すぎるわ⤴!|藤田さいき、1発目から自分史上最高の飛距離に驚く。
この日、3月に発売されたばかりの飛距離特化型シャフト「バルカヌス」を試すのは、日本シャフト・スタッフプレーヤーの藤田さいきプロ。
「楽しみにしていた」と語る藤田プロの一発目、230ヤードの黄旗をゆうにキャリーで超える一撃に取材陣、そして何より本人が驚いてしまう。
藤田さいきプロ
ふじたさいき、1985年11月22日生まれ、静岡県出身、JBS所属。2024年シーズン予選落ちなし、常に上位で戦い続けている実力者。2022年以来、7勝目に向かって走る。5月30日から開催される全米女子オープンに初挑戦。
中元調子好きの私が、
先中調子にすぐ馴染めるって…
私の経験値にはない(笑)
Feeling
大きなしなりだけど全力で振っていってもシャフトが負けない全体の粘り感(剛性感)を併せ持つ。
インパクトエリアでストレスなくシャフトが走り、自然とボールを包み込むようにつかまえてくれる。
プレーヤーの感覚では、フォローまで振り抜くのみ。ダウンスイング以降の全ては「バルカヌス」が仕事をしてくれる。
\これ絶対書いてといて!/
ウォーミングアップなく250ヤード超えに、
何より本人が驚く…
2024年シーズン前半戦真っ只中のとあるオフ日、藤田さいきプロは意気揚々今企画の試打会場である熊谷ゴルフクラブに訪れた。自身のエースシャフトである「レジオフォーミュラMB+」との相性が抜群だけに、シーズン中に性格が異なるシャフトの試打はデリケート。しかし、本人は自身がサポートを受ける日本シャフトに絶対的信頼を持ち、これまでにはない新発想・新技術で生まれた飛距離特化型シャフト「バルカヌス」に興味津々で試打に臨んだ。遠征の長旅や日々の激忙な中でコンディションは決して最高ではない。
「これ、絶対に書いといてください! ウォーミングアップもなく最高の一撃が出たって・・・」(藤田プロ)
「バルカヌス」をエースヘッドの「G430MAX」に装着し、セットアップ。ワッグルでは「MB+」とは異なる大きなしなりを感じる。特性を聞かされていない藤田プロはこの時点で“走り系シャフト”だとイメージを膨らます。しかし、振ってみるとその挙動は一変。しなりの大きさは藤田プロのスイングに馴染み、ジャストなタイミングでインパクト。持ち球であるドローボールで230ヤ―ドの黄旗を大きくキャリーで超えてしまった・・・ 凄い。
「『バルカヌス』って先中調子のシャフトですよね。私は中元調子の『MB+』が不動のエースですが、不思議と遜色ない振り心地、そして最高の弾道が一発目から打てたのに驚き。体感的にはシャフト全体のしなり戻りがまるでAIが作動したかのように私のスイングに馴染んで、意図通りのインパクトができた。何も意識せずに右を向いて(バックスイング)、左に向く(フォロースルー)だけでシャフトが勝手にボールをつかまえてくれる感じ。本当に私はとくに何も意識していませんから!」
藤田さいきプロ
興奮のインスタアップ
「バルカヌス」のテスト後にそのインプレッション記事を長文でアップ。その興奮度が伝わってくれる。
3スペック全てをテスト。「最軽量スペックは41グラムという超軽量ですが、頼りなさがない。全スペック、全体しなり感は共通していて、その全ての挙動がスイングに追従してくれる感覚。理想のドローボールが打てます」(藤田プロ)
SPEC
●V300 /重量41g・トルク6.2・先中調子
●V410 /重量47g・トルク5.0・先中調子
●V520 /重量53.5g・トルク4.1・先中調子
Gettyimages
藤田プロの投稿内容を見た上田桃子プロが「バルカヌス」を即テスト。富士フイルム・スタジオアリス女子オープンよりチェンジして、ツアーを戦っている。
従来の軽量系
シャフトの概念で
語ってはいけない
これまでの経験上、藤田プロはどちらかというと“先中系”シャフトを、あまり得意としていない。もちろん自身、その飛距離性能は認めているが、スイング中に発生する先端のアグレッシブな動きが自分の意図通りに制御できない違和感が、試合中の不安要素になりかねないのが理由だという。
「『バルカヌス』が先中って聞いて本当に驚きました。確かにその強い弾き感やボールのつかまりやすさは先中系統だと納得なのですが、中元好きの私がすぐに馴染めるって、これまでの経験値ではあり得ない(笑)」
確実な答えは、今の飛距離に満足できない多くのアマチュアゴルファーにとって、「バルカヌス」は素晴らしい活躍をしてくれるシャフトであることだ。
「とくにドライバーショットに不安を抱えられていたり、ついつい力んで弾道がまとまらないアマチュアゴルファーの皆さんに『バルカヌス』の貢献度は計り知れない。万能なシャフトを信じて、気持ちよく振り抜けばボールを包み込んでくれるように良質なインパクトに導いてくれます!」
日本シャフトが誇る“飛距離特化型シャフト”、「バルカヌス」。このシャフトはこれまでの常識では測れない飛びの可能性を秘めているのは間違いない。
開発者に聞いた
バルカヌスってどんなシャフト?
「バルカヌス」はヘッドスピード30〜40m/sの領域かつ、ダウンスイングでキャストやカット軌道で最大飛距離が得られないプレーヤーをメインターゲットにした“飛距離特化型シャフト”です。しなり、トルクといった従来の設計概念に加えて、新たに“つぶれ(扁平)”を意図的に制御する新技術(特許出願中)を施し、主にインパクトエリアにおけるアタックアングルやダイナミックロフトなどを理想化させて、ヘッドスピードに応じた本来の飛距離を実現させます。
[ 回答 ]
日本シャフト(株)生産本部
駒ヶ根工場 開発課 シャフトエンジニア
大畑亮太さん
撮影=田中宏幸
取材協力=熊谷ゴルフクラブ
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