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全番手で、よりやさしく飛ばせる。嘘か誠か… 徹底検証。|TaylorMade P790

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テーラーメイドの「Pシリーズ」から今春新たに「P790」がバージョンアップして登場した。
前作より番手別設計構造でアイアンとしての完成度を高めた「P790」がどんな進化を歩んだのか・・・
“全番手で、よりやさしく飛ばせる”と性能を誇るPRキャッチをBUZZ GOLFスタイルで検証していく。

追求され尽くした「P790」アイアンの番手別構造・・・
全てのゴルファーにとって
パーフェクトでなければならない
使命感が性能に表れている。

重心計測を担当した松吉宗之氏の解説のもと、BUZZ GOLFの見解をえたレポートをお届けする。
このアイアンがいかに完成度を極めたモデルであるか、レポートをご覧いただき、試打に臨んでほしい。

NEW P790アイアン
●価格/5本セット(#6-PW):159500円、単品(#4、#5、AW):31900円

重心計測/解説
松吉宗之
まつよしむねゆき、ジューシー(株)。ヘッドを数値化した竹林隆光氏に師事し、多くの名器を手掛けてきたエンジニア。

中空構造で番手別設計・・・
簡単に説明するほど
容易な技術ではない

ゴルフショップや試打会のデモシーンの多くは、スペースに制限があるため7番アイアン1本のみ、用意されることがほとんど。言わばアイアンの機能は7番1本で判断しなければならない状況がゴルファーに課せられている。不安を煽るようだが安心してほしい。理想的な番手別重心設計が実現されている「P790」は、7番さえ打てれば全ての番手に打ちやすさが確保されていると言っていいだろう。

テーラーメイドが「P790」というアイアンで、あえて中空構造にこだわって開発する理由は、その構造が最も有利に追求できる初速性能(飛距離性能)を機能の核にしていることは間違いない。狙った距離を正しく飛ばす、止める目的があるアイアンというクラブにおいて、初速を上げるメリットは高弾道を放ちやすいこと。主にロング番手の打ちやすさに大きく貢献している。ロフトが少なくなるほど、ボール初速が高弾道を実現させるための大きな要素になるからだ(一般的にはシャフトを長くする方法もある)。「Pシリーズ」のポリシーは番手別専用設計がとことん追求されていることだ。テーラーメイドというメーカーの使命上、プロだけではなくアマチュアまでも使えるパーフェクトなアイアンでなければならない。だからこそ昨今、需要が薄くなりつつあるロングアイアンまでも機能追求が徹底されていることが伺える。この機会に、ロングアイアンにもぜひ挑戦していただきたいのだ。

しかしながら中空構造において理想の重心設計を成し得るためには、高い技術力が要求される。余剰重量は想像以上に獲得が難しいため、細部まで狙った重心位置を実現できる技術力が問われる。「P790」の番手別重心設計による性能値は主に重心の高さ、深さに見られる。ロング番手が最適に低重心に、ショート番手に向かって最適に高重心になっていく。重心の深さも、ショート番手につれて浅重心化されていく。それぞれの番手に“最適さ”を実現しているが、セッティングでうまくフローさせることは説明するほど容易ではない。

昨今は様々なアイアンを組み合わせたコンボセッティングが流行っているが、「P790」はそれを必要としないセッティングの完成度を極めたアイアンだと言えるだろう。

フェースには従来よりも強度が20%も向上した軽量で反発性能が高い新素材「ニッケルクロムモリブデンバナジウム鋼(鍛造)」をロングからミドル番手で採用。高初速で高弾道を実現させる。ヘッド内部には「SPEEDFOAMTMAIR」を充填し、反発性能を損なわせず、打感の良さを確保している。

↑ショートアイアンになるに連れてヘッドサイズがコンパクトになり、操作性が追求されている。

「P790」の番手別ヘッド設計
『FLTD・CGデザイン』

重量や形状の異なるタングステンウェイトを各番手に最適に配置。ロングアイアンは“飛ばしやすさ”、ミドルアイアンは“狙いやすさ”、ショートアイアンは“止まりやすさ”で、精度・安定性に貢献する。

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