多くのクラブメーカーは既存のシャフトブランドとコラボした専用シャフトを採用している。ヘッドのターゲットプレーヤーを想定したベストな特性のシャフトを装着して、初めてクラブとして完成に至るのである。シャフトブランドのコラボモデルはウッドでは定番だが、昨今はアイアンでもその存在が注目されている。
そのきっかけとなったモデルが、「N・S・PRO MODUS3 TOUR 105 DUAL FLOW」。ブリヂストン「258CBP」(25年)に初採用され、その優秀すぎる性能が話題になった。
「ここ数年、ブリヂストンの軟鉄鍛造アイアンが素晴らしく支持され、それに相応しい専用シャフトを提案したい強い思いがあった」と、この企画を担当した栗原一郎さんはいう。栗原さんは自らYouTubeチャンネルにも出演し、N・S・PROのブランド普及に邁進する伝道師。メーカー担当としても熱意が違うわけだ。
「ギアに造詣が深いゴルファーは、“BSらしさ”としてウェイトフローを想像されるはず。ブリヂストンさんの企画で開発した『950GH WF』(2000年)は、日本シャフトのカタログ製品として採用にも至りました。“らしさ”を継承したウェイトフローをベースとし、もう一つ“らしさ”をプラスした新企画がキックポイントフローでした」。
ウェイトとキックポイント、二つのフローでデュアルフローだ。「TOUR105」らしさを残しつつ、ミドル・ロング番手のキックポイントを限界まで先調子へとフロー(ショート番手は元調子で安定重視)。幾度と試作品を重ね、まさにアスリートライクな「258CBP」のヘッドにベストマッチの専用モデルとして、納得のシャフトに仕上がった。筆者もそうだが、「TOUR 105」という人気モデルに、ほどよくしなりが加わった特別バージョンだけに、“打ってみたい”と誰もがそう思ったはず。日本シャフト試打会には「TOUR 105デュアルフロー」を打ちたいという、ゴルファーが絶えず訪れたという。
「私のジュニア時代は、ブリヂストンが圧倒的な存在であり、令和の時代での躍進に貢献したいという個人的な想いもあった。『258CBP』のヒットを、シャフトで後押しできたなら、これ以上なく嬉しいですね」。
そんな会心のコラボ傑作が、新作「B-FORGED」で選択肢の一つとして加わる。セミアスリートたちにとって、“ど真ん中”のスペックとして選ばれるのは必然だ。
この取材で初めて「B-FORGED」を拝見しましたが、ブリヂストンの軟鉄鍛造アイアンに相応しい出来栄えだと。前作を愛用させていただいている私も欲しくなりました(栗原氏)
マーケティング担当
日本シャフト(株)
栗原一郎さん
撮影=田中宏幸
この記事へのコメントはありません。