レッスン 申 ジエ、勝 みなみのドライバーショットをスマートゴルフセンサーでデータ化してみた 2020.01.15 レッスン 「女子ツアーの令和を彩った!超ドライバーショット連続写真集!」ではデータ分析編として、ソニー「スマートゴルフセンサー」を用いてデータ化したトップ2選手のドライバーショットを阿河徹コーチの解説でお届けしていきます。 連続写真とデータを並べることで納得のスイングクオリティが見えてきます。 撮影=田中 宏幸、小林 司(選手) 解説=阿河 徹(あが とおる) 男女ツアーでトッププレーヤーのパフォーマンスを支える日本有数のプロコーチ。 井山ゴルフ練習場(世田谷区)では予約制でアマチュアゴルファーのレッスンも行っている。 スマートゴルフセンサー(ソニー) スイング表示 軌跡表示(正面) 軌跡表示(後方) 「スマートゴルフレッスン」システムは、シャフト(グリップ バックライン側)に簡単装着し、専用アプリと連動させることで撮影したスイング動画を様々なデータで可視化できる解析ツール。 ショット毎で仕切り直しが必要なく、スイング以外の動画要素は自動削除してくれるため、ストレスなく日常練習でのセルフチェックのクオリティをアップできる。 スマートゴルフセンサーの問い合わせは、Info_sgl@sony.comへ。 「スマートゴルフ センサー」はソニーストアから購入ができます! 価格:35,980円(税抜) 専用アプリダウンロード! iOS、Android 対応 一般用アプリ「Smart Golf Lesson」は無料(ティーチングプロ用の「Smart Golf Lesson Biz」はiOSのみ対応。別途お申し込みが必要となります。) 一般アマチュアが教科書にしたい元世界女王のスイング(申 ジエ) 前傾浅め。 クラブをアウトサイドに上げていくため、シャフトは自ずと立っていく。 ループ反動で、ダウンスイングはフラット軌道に。 積極的にリリースを解放して、クラブを加速させている。 体の運動量は抑えめでクラブエネルギーを最大化できる超効率的スイング 女子ツアー界屈指のベストスインガーだと私は思っています。いつ見ても不変かつリズミカルなスイングテンポで切れ味のいい切り返しから放たれる弾道はややドローめの美しいストレート弾道。フェアウェイキープ率3位が物語る正確無比なショットが特徴です。 アドレスは前傾浅め、ハンドポジションは近くもなく遠くもなくニュートラルな位置。バックスイングの回転運動が抑えめで、アウトサイドスティープなスイング軌道が特徴。クラブをアウトサイド側から上げていくため、体の回転との同調感は外れて高い位置にトップが収まりますが、その反動(ループ)でフラットな軌道になるダウンスイングはうまく体の回転と同調させてリリースを解放(ターン)させていくことで、クラブヘッドをうまく加速させています。体の上下動も少なく、まさに無理なくクラブのスピードを上げていけるスイングだと言えます。 申選手のようなスイング動作は、決して現代流のアスリートに代表されるような体のパワーを全面に放出するタイプとは違い、どちらかといえば一世代前のトラディショナルタイプだといえますが、体に無理のない範囲でクラブにエネルギーを効率的に与えるスイングは文字通り体にもやさしく、まさに長くトップ戦線で活躍できる理由がスイングに集約されていると言えます。 体のパワーを最大発揮するのではなく、クラブをうまく使いこなすことで最大加速させる、一般アマチュアゴルファーにぜひ参考にしていただきたいスイングです。 後方アングルの軌道画面を見るとアウトサイドスティープ軌道を顕著に見ることができる。 インサイドアウト軌道10.4度だがスティープな軌道が反映されているデータ。意図的なドローを打つイメージは申選手にはない。 申選手は リズミカルなスイングテンポが魅力。読者の皆さんは、ご自分のベストなスイング時のスイングテンポを把握しておき、調子が悪くなった時にチェックしていただきたい。 ※申 ジエプロのスイングデータは、「スマートゴルフレッスン」のWEBサイトでも公開中。 申 ジエプロのスイングデータを見にいく 申 ジエ(しん じえ) 1988年4月28日生まれ。韓国出身、スリーボンド所属。 優勝 ▶スタジオアリス女子オープン ▶38thフジサンケイレディスクラシック ▶アース・モンダミンカップ 賞金ランク 3位/¥142,277,195 ドライビングディスタンス 55位/236.28 ヤード フェアウェイキープ率 3位/77.9070 トータルドライビング 4位/58 体の回転エネルギーをインパクトで集約させる現代型スイング(勝 みなみ) 前傾とフェース面=シャットフェース、フェースを開かない意識あり。 掌屈した左手甲と上側を向くフェース面は、フェースを開いていない証拠。 体の回転運動をエネルギーに活かして、ボールを叩いていける。 クラブフェースの開閉を抑え体の回転でフェース面を感じてスクエアに叩いていく 勝選手はツアーではそれほど大きな体格ではありませんが、ゆったりとした捻転差の深いバックスイングからパワーが放出されるような強烈なインパクトで放たれる高弾道ドローボールでとても飛距離が出ます。 注目していただきたいのは、フェース面の開閉が非常に少ないこと。テークバックでは体の前傾と並行なフェース面が特徴的ですが、これはシャットフェースを意識している動きでもあります。トップでは左手甲が掌屈(手の平側に折れる)し、フェース面が上側を向いていることがシャットフェースを維持している象徴でもあり、まるでPGAツアーの飛ばし屋、ダスティン・ジョンソンのようなトップポジションを彷彿させます。 スイング全体でフェースの開閉が非常に少ないため、体の回転エネルギーをそのままクラブフェース面に乗せてボールを叩いていける非常にシンプルなスイングで、まさに現代型スイングの象徴とも言えます。ゴルフを始めた時から460cm³大型ヘッドのドライバーでスイングを磨いてきた証にも伺えます。 ただ一般アマチュアゴルファーが、勝選手のようなスイングを参考にするのは、日常の練習量が必要です。体の筋力や柔軟性も多少必要、フィジカルそのものが飛距離に反映されるためトレーニングと連動することが重要です。それだけアスリートなスイングの象徴でもあると言えます。 テークバックとダウンスイングの軌道にループ感が少なく、体の回転運動に常に腕とクラブが連動している。 スクエアにフェース面をボールにアタックしやすい。インパクトエリアのスイング軌道1度が物語っている。 ヘッドスピード43m/sを最大限インパクトに活かし、タイトなホールでも安心して飛距離を稼いでいける強さがある。 ※勝 みなみプロのスイングデータは、「スマートゴルフレッスン」のWEBサイトでも公開中。 勝 みなみプロのスイングデータを見にいく 勝 みなみ(かつ みなみ) 1998年7月1日生まれ。鹿児島県出身、明治安田生命所属。 優勝 ▶パナソニックオープンレディース ▶中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 賞金ランク 10位/¥76,449,928 ドライビングディスタンス 9位/249.60 ヤード フェアウェイキープ率 81位/59.5642 トータルドライビング 32位/90 BUZZ GOLF プロフィール 良いものミックス!ゴルファー目線の選りすぐり情報発信マガジン! “BUZZ(バズ)”とは様々な情報を持ち寄り、良いものを... Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it 投稿者: BUZZ GOLFレッスンコメント: 0 女子ツアーの令和を彩った!超ドライバーショット連続写真集! BUZZ GOLF 2020年2月号発行 コメント ( 0 ) トラックバックは利用できません。 この記事へのコメントはありません。
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