人気の2大シャフト「スピーダーNX」「ベンタスブルー」から待望のフェアウェイウッド用・ユーティリティ(ハイブリッド)用が登場。
待ち望んでいたのはプロやアマチュアだけではなく、人気フィッターとしてゴルフショップを営む鹿又芳典さんもその1人。
さっそく打ってもらって試打評価を聞くとともに「なぜ待ち望んでいたのか?」を聞いてみた。
テレビ、雑誌、YouTubeなど様々なゴルフメディアで活躍している鹿又芳典さんだが、本業はゴルフショップのクラフトマンでありフィッター。鹿又さんがフィッターとして大切にしていることは14本のセッティングの流れ。ドライバーのシャフトが決まったら、フェアウェイウッドを何にするのか、ユーティリティをどうするのかというのが肝になる。
「ドライバーですごく人気があるシャフトでもフェアウェイウッド、ユーティリティ、さらにアイアンまで揃っているシャフトって意外と少ない。セッティングの流れを考えたときに一連のシャフトを同じブランドで揃えるのが一番無難で失敗しないセッティング。今まではフジクラの『ダイヤモンドスピーダー』で揃える提案が多かったのですが、『スピーダーNXシリーズ』『ベンタスシリーズ』のカテゴリーが増えたことで選択肢が大きく広がりました。これはフィッターとして待ち望んでいたことです」。
さっそく打ってもらったのは「スピーダーNX HB」。
「インパクトでボールに当てやすい。ユーティリティは色んなライや傾斜からも打つので当てやすさが大切。『スピーダーNX』らしいやさしさがあって、打球が上がりやすくてフェースの下側に当たっても球を持ち上げてくれる印象です。どちらかと言えば、ややヘッドサイズの大きいユーティリティと相性が良いね」。
次は「ベンタス HBブルー」。
「ドライバーの『24ベンタス ブルー』の特性がしっかり継承されている。ユーティリティ用も『ベロコア+』が入っているから、先端がしっかりしています。厚く当てやすいのが上級者好みで、アイアン感覚で打ちやすい。フジクラのユーティリティシャフトですごく人気がある『TRハイブリッド』より少ししなりが大きくなっていて扱いやすくなった印象。ドライバーで『ベンタスシリーズ』を使っている人にもいいけど、アイアンで100グラム以上のスチールを使っている人は80グラム台の『ベンタス HB BLUE 8』と相性がいい」。
最後がフェアウェイウッド用の「スピーダーNX FW」。
「これはスゴイ! 打ち出しが高くてボールスピードも速い、何より芯に当てやすい。シャフトの特性としてはオーソドックスに真ん中がしなってクセがないタイプ。『スピーダーNX』らしい高弾道で適度につかまりの良さを感じるシャフトです。ドライバーの歴代モデルで言えば『スピーダーNXグリーン』に近い感覚です。フェアウェイウッド用のシャフトでここまで完成度が高いシャフトははじめてでした。個人的にはフジクラ史上1番ではなくて、フェアウェイウッド史上、No・1のシャフトでした。ドライバーのヘッドスピードで40〜42m/s前後の人には最高のシャフト」。
発売は3モデルとも4月10日。日本ツアーでもPGAツアーでも使用率No・1のフジクラシャフトだが、今年の春はフェアウェイウッド、ユーティリティでもフジクラ旋風が起きそうだ。
フェアウェイウッドとユーティリティのシャフトを選ぶときにもちろん1本1本丁寧にフィッティングして、違うシャフトを組み合わせるのもありです。ただし、フィッティングをする時間がない人が一番簡単で失敗しないのはドライバーのシャフトに揃えること。シャフトの特性が揃っているので一番違和感がない。3番ウッドのシャフト重量はドライバーより5〜10g重くするのが基本ですけど、同じ重さでもいい。ただし、ドライバーより軽くなるのはNG。UTはFWからさらに10g重くするのが基準です。
素材には70tの高弾性カーボンシートを使用して、先端にはドライバー同様にヘッドのブレを抑える「ベロコア+」を搭載。
SPEC
●重量・フレックス/ 45(R2、R、SR、S)、55(R、SR、S)、65(R、SR、S、X)、75(S、X)
●調子/中調子●税込価格/28600円
SPEC
●重量・フレックス/ 55(R、SR、S)、65(R、SR、S)、75(R、SR、S)、85(R、SR、S)、95(SR、S、X)
●調子/中調子●税込価格/20900円
SPEC
●重量・フレックス/ 6(R、S)、7(R、S)、8(S、X)、9(S、X)
●調子/中元調子●税込価格/27500円
問い合わせ/藤倉コンポジット株式会社 www.fujikurashaft.jp
撮影=小林司
取材・文=野中真一
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