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VESSELがリスペクトした金継ぎ体験。|日本人も知らない海外で尊敬される日本の文化

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VESSELは日本の文化“金継ぎ”をリスペクトした新製品を発売。
PGAツアーに代表されるトッププレーヤーが愛するパフォーマンスバッグがなぜ、日本の文化を尊敬したのか…。
VESSELをエースバッグとする一人のゴルファーとして知りたかった。

体験者=山口亮(朝日ゴルフ・VESSEL日本総販売元)
撮影=高橋淳司

割れたカケラを
漆という天然の接着剤で
継ぎ合わせていく──。

金継ぎとは壊れた陶器を、漆を用いて修繕する日本古来より伝わる伝統工芸の一つである。昨今は合成樹脂で継ぎ合わせる「簡易金継ぎセット」も人気だということだが、VESSELがインスパイアされた本物の金継ぎを体験しないと今企画は意味をなさない。協力してくれたのは、京都で金継ぎ修復や体験をさせてくれる「Atelier hifumi」、昨今は親日家が多いオランダをはじめ、カナダ、インド、アジア圏からの体験依頼が後を絶たないという。

体験をさせてもらう中、金継ぎの魅力のベースとなっているのは、やはり漆という天然素材を接着剤として使用することだと教わる。あらゆる工程を重ねる中、都度漆の硬化に時間を費やすため、1日ですべてを体験するには至らないが、天然素材由来とも言える“時間をかける”、“時間がかかる”という、時と丁寧に向き合うのが金継ぎの哲学。壊れたものを直す工程の一つひとつに無心で取り組める不思議な感覚に魅力を感じる。

余談だが、昨今は金継ぎに使用される工具を作る職人の後継が絶ってしまう心配があるという。類似品を代用するものの、漆を扱う工具にはしなやかさと耐久性が必要であり、それは職人の腕でしか生み出せないという。金継ぎをリスペクトする親日家の外国人が増えているというが、職人後継者として彼らが立候補するのでは… と勝手な想像をしてしまった次第だ。

壊れた儚さに
新たな美しさを与える
金継ぎの美学。

さて、いよいよ陶器に金を蒔く仕上げ工程だ。継いだ割れ目に沿って漆を塗り、純金を筆で丁寧に塗していく。割れてしまった儚い陶器に、美しさ、強さという新たな価値を見出せる。日本人ながらこれまでほとんど意識したことがない日本文化の侘び寂びさ、奥深さを金継ぎ体験を通して感じることができた。

VESSELの新製品「KINTSUGI」を担当したデザイナーは、私が感じた以上に日本文化を確実にリスペクトし、その美しさの一つの象徴である金継ぎをキャディバッグのデザインにインスパイアするというアイデアに衝動が抑えられなかったと聞く。日本文化だけが持つ美しい物の価値観を、キャディバッグに乗せて世界中のゴルファーに伝えたい。VESSELとは侘び寂びあるブランドなのだと、改めてその価値観に共感できた。

VESSEL VLS LUX
KINTSUGI WHITE

◉オープン(実勢価格64900円・税込)
問/朝日ゴルフTEL078-793-8440

VESSEL PLAYER 4.0 PRO
KINTSUGI BLACK

◉オープン(実勢価格64900円・税込)
問/朝日ゴルフTEL078-793-8440

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