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「Qi35」シリーズはバランスと調整機能に優れる「Qi35」、10K超えの高慣性モーメントの「Qi35 MAX」、最もロースピン仕様の「Qi35 LS」をラインナップ。この3モデルに共通するのはカーボンウッドが実現させたフェース面上の有効打点エリア(高初速かつ最適スピンで打てるエリア)を大きく獲得できたこと。そして、それぞれのモデルに必要な慣性モーメントをキープする重心の深さを併せ持つ、至極の基本性能を持っていることだ。
それらの違いは純粋に重心深度の差にある。最も深い「MAX」、やや浅めな「LS」、「Qi35」はその中心にある。重心深度の違いは打ち出し角やつかまりやすさに差が出るため、自分にとって秀逸に働くモデルを選ぶことが大事。テーラーメイドがいう“自分史上、最も信じられるドライバーへ”のメッセージの全てが、最適なモデル選びに集約されているのは間違いない。
かつてテーラーメイドは300シリーズ(2001年)で、多様モデルの先駆として最適なヘッドを選ぶ大切さをゴルファーに浸透させた。長い月日で蓄積させてきた技術を駆使することでラインナップの基本性能を極めたのが「Qi35」だと認識いただきたい。
「Qi35」、“3”という数値の意味にはFORM(デザイン)、FUNCTION(テクノロジー)、FIT(フィッティング)という3要素の徹底追求を意味する。とくに私たちゴルファーが大切にするべきはFIT、いかに自分好みの弾道や適性スピンに調整できるかが重要視される。店頭で試打やフィッティングを受ける際に実践するべきは、「Qi35」、「Qi35 LS」に搭載されている弾道調整機能「TAS=トラジェクトリー・アジャストメント・システム」。「Qi35」は前後2つ、「Qi35LS」はトウ・ヒール・後方の3つのウェイトを入れ替えるだけでヘッドの操作性やスピン量が面白いように変化し、自分にとって信じられる1本として大切なチューニングになる。
思い返すとウェイトチューニング機能の先駆もテーラーメイド(2004年・R7 QUAD MWT=ムーバブル・ウェイト・テクノロジー)である。ドライバーにおいて常に時代の最先端の技術はテーラーメイドにあり。結論、ゴルファーはテーラーメイドのリードに乗り遅れては、最高の飛距離は得られない。
2024年のエースドライバーは「Qi10 LS」、同「MAX」も購入して実戦投入した。「Qi10」愛用者として「Qi35」シリーズの印象は、モデル毎の個性はそのままに安定感が確実に増したこと、と話す。今回の弾道テストは純粋にモデル毎の個性を明らかにするために純正シャフトの「2025 Diamana BLACK TM60(S)」で実施。
●ヘッド体積/460㎤
●ロフト角/9、10.5、12度
「Qi10 MAX」はややスピン量が多めの印象だったが、「Qi35 MAX」は見事にその唯一の弱点を解消していると言える。10Kを維持しているため、ミスショットに強いのも明らかで、シンプルに高弾道・直進性が魅力の1本である。
●ヘッド体積/460㎤
●ロフト角/9、10.5、12度
高初速・最適スピンの理想的な弾道をストレスなく打てるのがコアモデルの特徴。つかまりやすさも秀逸で操作性にも富んでいる感覚がある。最も多くのゴルファーが“打ちやすい”、“飛ぶ”と感じられるモデルなのは間違いない。
各ウェイトポジションのカートリッジを入れ替えることで弾道調整が可能。別途ウェイトキットセットや単品のウェイトも発売される。
デフォルト
前方3g、後方13g(MOI 9K)
▶寛容性のある高弾道
ウェイト調整
前方13g、後方3g(MOI 8.1K)
▶操作性のある低スピン弾道に!
まるで「LS」を打っているかのような、低スピン機能が実感できる。投影面積が大きいヘッドが好みでありながら操作性や低スピン弾道を求めるなら、断然コアモデルを選び、弾道調整機能を活用してもらいたい。
●ヘッド体積/460㎤
●ロフト角/8、9、10.5度
ロースピン仕様であるが、安定性の高さを実感できるモデルであることを「Qi10 LS」ユーザーの私は実感できた。2000回転前半のスピン量が安定して得られるのは、強みでしかない。
基本性能はQi35同様にヘッド、シャフトともに軽量化されたLITEシリーズが発売。フェアウェイウッド、レスキュー、アイアンまでラインナップされている。
「Qi35」はドライバー同様、“技術の蓄積”によって完成度を極めたフェアウェイウッド、レスキューも同時発売。自分史上最も信じられるモデル、ロフト選びを楽しみたい。
テーラーメイド ゴルフ株式会社 カスタマーサービスコール TEL0570-019-079
撮影=田中宏幸
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