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今月のゴルフ愛 最後の一滴「仮面の日々」

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マスク着用が個人の判断となった。3月13日の朝、ウキウキ気分で会社に出てみれば、ほぼほぼマスクを着けていた。「花粉症なんです」と答えられると何も言えないが、「花粉が終わったら?」と問えば「花粉は年中飛んでますからね」。…と、腰が砕けて考えついた先が「仮面変身文化」である。

仮面ライダー、タイガーマスク、忍者赤影にウルトラマンと、昭和の青少年は仮面のヒーロー達の活躍に胸をドキドキさせた。米国には、バットマンやスパイダーマンといったマスクマンも大勢いるが、その在り方は一線を画す。奴等の能力は、変身してもあまり変わらない。あれは自己主張の道具、コスプレである。しかし、我らのヒーローは、変身に至る物語に込み入った事情があり、その命を削って発揮される必殺技は、精神力により更に昇華された能力となって強敵たちを薙ぎ倒す。

我々は、物心つく頃より「ゴッコ」を通して変身願望を養ってきた。コロナ禍は、マスクを着けることで「非日常の自分」を演じられた時間であった。しかし、全ての仮面物語には「仮面を外す日」という涙モノの大団円が待っている。ヒーロー達に安息が訪れるのは、この後のこと。

BUZZ GOLFの代名詞は表紙を飾るプロゴルファー達の笑顔だ。彼女達は「プロゴルファー」という透明のマスクを着けてフェアウェイを舞台に日常と異なる自分を演じているのかもしれない。その証としてBUZZ GOLFが存在しているならば、「表紙になってみたい」「なれた」というプロ達の想いが伝わるほどに編集長は悶絶することになる。彼女達の想いを超える内容を創りあげることで生み出される「シン・必殺技」に雑誌としての矜持が表れるからだ。 さて、今月号の必殺技は? ガンバレ! ヒロイン、ヒーロー達。

BUZZ GOLF 主筆
内本浩史
(うちもとひろし)

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