2026年に日本支社を設立したMileseey Technology社長のJore Chou氏に、製品展開や日本のゴルフ市場への期待を伺った。
──Mileseey Technologyはどのような事業で起業されたのでしょうか。
弊社は2009年に設立され、レーザー距離計の開発・製造からその事業をスタートしました。当時はゴルフ用ではなく、主に建築業界向けの製品を扱っていました。
その後、十数年にわたるたゆまぬ研究開発を経て、現在ではレーザー測距の分野において、世界水準の技術力と豊富な実績を有する企業へと成長しました。
米国、欧州、日本にも同様の技術が存在する中、私がMileseeyというブランドを立ち上げたのは、これがレンズ(光学系)による測距技術において圧倒的な強みを持つブランドであると考えたからです。
──高度な技術は、当初は建築業界で展開されていたのですね。
2014年頃のことです。私たちは、レーザー測距で培ってきた高度な光学技術や光・メカ・電気の統合技術(オプトメカトロニクス)を応用し、ゴルフ業界やハンティング(打猟)業界へと事業を拡大しました。
長年にわたり蓄積してきた数多くの技術や特許があるからこそ、これらの新分野への進出も非常にスムーズでした。その結果、ゴルフ用およびハンティング用のレーザー距離計をはじめとする当社の製品群は、独自の技術と先進的な機能を融合し、高い品質と優れた性能を実現しています。
そして5〜6年前からは、グローバルブランドとしての国際戦略を本格化させました。まずは米国市場においてブランドの知名度を急速に高め、世界展開への確固たる足がかりを築いたのです。
──米国でのブランド展開の次にMileseey Technology Japanが2026年に設立されました。
当社が目指すグローバル化とは、単に優れた製品を各地域で販売することに留まりません。最も重要なのは、各国に現地法人を設立し、現地のチームを構築することです。それにより、現地のパートナー企業やお客様に対して、より迅速かつ包括的なサービスを提供することが可能になります。すでに米国や日本に拠点を設けており、今後はカナダや欧州などにも順次拡大していく予定です。
国際的なブランドを確立する上で、私たちは中国から現地へスタッフを派遣するのではなく、現地の市場を熟知したその土地の人(日本なら日本人、米国なら米国人)を雇用することにこだわっています。現地のニーズを最も深く理解しているのは、現地の人々に他ならないからです。
こうした強固なローカル体制があるからこそ、ユーザーは当社のブランドを深く信頼してくれます。私たちは一度製品を売ったら終わりという姿勢は決して取りませんし、日本市場から撤退することもありません。万全のアフターサービスを保証すると同時に、本社側は、光学技術、電気メカトロニクス、AI、オートメーション、さらにはドローン技術など、最先端のイノベーションを結集した最高性能の製品を世界へ供給し続ける役割に集中しています。
──GPSスピーカー「ジェネソニック プロ」は大変革新的な製品ですね。貴社はレーザー距離計が主力商品ですが、どのような経緯でジェネソニック プロを開発されたのでしょうか。
ゴルフ分野における当社の製品展開には、2つの確固たる原則(フィロソフィー)があります。
最初のカテゴリーであるレーザー距離計で大成功を収めた後、私たちは「一見伝統的(保守的)に見える周辺市場にも、当社の技術による革新のチャンスがあるのではないか」と考えました。そこで生まれたのが、GPSスピーカーです。
北米のゴルファーには、プレー中に音楽やエンターテインメントを楽しむ文化があります。こうしたスタイルの広がりに伴い、ゴルフシーンに適した音質や機能性、使いやすさを備えた製品へのニーズが高まっています。
そこで当社は、高品質なスピーカーに「着脱式のGPSナビ」を融合させるという、これまでにない革新的な新カテゴリーを創造したのです。
2026年2月に米国で発売した際、高価格帯での設定にもかかわらず、Golf Monthlyなどの主要なゴルフメディアで「最も歓迎される製品」としてトップランクに評価され、大ヒットを記録しました。
私たちは、安価さを追求する価格競争ではなく、革新性と高い性能を通じて、世界のあらゆる地域で、真のプレミアムブランドとして選ばれる価値を提供していきます。
──Mileseeyは、ユーザーが求めていることをうまく製品化されている印象です。ユーザーの本音をどのように把握されているのでしょうか?
当社がなぜ世界各地に現地法人を置くのかといえば、現地のゴルファーの潜在的なニーズを100%正確に捉えるためです。
中国の本社側は、新しいアイデアをもとに「製品機能の90%」までを完璧に設計・製造します。しかし、残りの「最後の10%」にあたる、各市場のユーザーが本当に求めている細かなこだわりや仕様は、現地で実際にゴルフをプレーしている日本や米国、欧州のプロフェッショナルな社員たちが検証し、フィードバックしてくれます。このプロセスを経て初めて、世界のユーザーの要望を100%満たす完璧な製品が完成するのです。
──これから展開する日本のゴルフ市場に、どんな期待をしていますか。
日本は、ゴルフ業界において極めて重要な市場です。日本のゴルファーの皆様に、これまでにない発想と先進技術を取り入れた製品をお届けすることで、新たな選択肢と価値を提供できると考えています。
私たちが目指す「ナンバーワンのブランド」とは、単に市場シェアが1位というだけでなく、「最も先進的な製品と体験をもたらし、最も適切な価格で、最高峰のアフターサービスを提供する」ブランドです。例えばスマートフォン業界におけるアップルのような存在ですね。中高価格帯の主要製品には、5年以上の長期保証を設ける予定です。
──貴社の取り組みを、一言で表現していただけますか。
私たちのブランドスローガンは「See beyond the limit(限界を超えて、その先を見据える)」です。
まだ日本の皆様には馴染みが薄いブランドかもしれませんが、Mileseeyは必ずや、日本のゴルファーへ「今までにない特別な体験」と「心から信頼できる品質」をお届けすることをお約束します。「万が一満足できなければ、いつでも、どんな条件でも返品していただいて構いません」という覚悟で臨んでいます。
まずは利益よりも、日本のユーザーの皆様との間に確固たる信頼関係を築くこと。それが私たちの第一歩です。
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