1. HOME
  2. 特集
  3. 天才努力家 青木瀬令奈に学ぶ!スポ根魂!|「現役でいられる限り、いかに苦しい選択を続けられるかが勝負」【2】
特集

天才努力家 青木瀬令奈に学ぶ!スポ根魂!|「現役でいられる限り、いかに苦しい選択を続けられるかが勝負」【2】

特集

勝利という幸せを掴むために、
そのプロセスは苦しんだ勝ち(笑)

改めて青木プロに妥協ないストイックさをなぜ邁進できるのか、聞いてみた。
“苦しんだ勝ち”、その哲学は学ぶことだらけ。

──ツアーで活躍されるプロゴルファーたちはみんなストイック、その中でも青木プロは“天才努力家”だと感じています。どうしてそこまでストイックでいられるのですか?
青木 私はもともとあまりストイックでもないし、どちらかといえば練習も嫌いなほう。考え方が変わったのはコロナ禍の2020︲2021年統合シーズン。13試合だけ開催された20年はパフォーマンスが奮わずシード圏外。ステイホームの中、私は“やめ時”を考えました。選手を辞めて違う道を歩むのもいいんじゃないかって・・・。そんな時に大西(翔太)コーチは、コンビを組んだ際の目標であった“5勝”を目指そう!と改めて奮起させてくれた。周囲のサポーターの激励もあり、やるならとことんやり通そう!って気持ちにチェンジできた。私の楽しみであったゲーム、漫画、宝塚、お酒と全てを止め、勝つために専念する時間に徹しました。そんな生活を送る上で、私という人間は苦しんだ方が結果が出るんだなって、わかったんです。

──苦しむ、というのが青木プロらしいというか、通常は苦しいことは避けたいはずですよね。
青木 普通はそうですよね(笑)。苦しんだ方がいい、そんな考えは2勝目(2021年サントリーレディス)の時に確信を得ました。勝てた試合なんですが、正直毎日が逃げ出したいってほどに苦しくて・・・。4日間、ボギーも打つし、苦しいパーセーブを重ねていく、優勝って楽なことではない。私は4日間、一番苦しんだ選手が勝つんじゃないかなって、私なりに確信を得ました。もちろん選手によっては「笑顔で楽しくプレーできた」という勝利もありますが、私は対極。とにかく2勝目を皮切りにして、5勝するまで自分を追い込んで、苦しいことを率先してやり遂げようと決心しました。

──常人には辿り着けない一流の境地だと感じます。
青木 2021年のオフに松坂大輔さん、藤川球児さん、勝みなみ選手とTVマッチに参加した際、野球というステージの最前線で戦ってきた2人から、「現役中はアスリートとして苦しい選択をし続けてほしい」とアドバイスをいただき、2勝目の際にやっとその真意にリンクできた。1日1日をハッピーに過ごすことが本当にプロゴルファーとして幸せなのか・・・最終的には勝利を掴むことが望むべき幸せじゃないのか・・・。そのプロセスは苦しんだ方がいい、毎日苦しい方が幸せ。今では勝利に向かって毎日を全力で走れることに幸せを感じています。

──趣味のゴルフではその境地まではいけないまでも努力したいし、私たちがプロとして活躍するビジネスシーンでは青木プロの哲学はとても役に立つと思えます。楽な仕事なんてない、苦しんだ仕事こそ、達成感が得られる・・・。
青木 ありがとうございます。苦しい選択をし続けると、自然と意識の高い人と繋がるようになり、またその人から自分の甘さを気付かされたりするもの。元々、練習嫌いでダメダメだった私がここまで変われたんですから、不思議ですよね(笑)

──ストイックな毎日を送り、その対価として20ヤードもの飛距離アップを手にしました。斎藤トレーナーはまだまだ伸び代があると話されていましたが、これからも進化を続ける青木プロのパフォーマンスが楽しみですね。
青木 私も楽しみです。飛距離が伸びて、またこれからも進化していく中、クラブセッティングの再考もそうですし、コースマネジメント然り、これまでのゴルフにはない新たなチャレンジができるのも、やりがいがありますし、何より尊敬する上田桃子選手や藤田さいき選手、穴井詩選手など進化し続ける先輩たちを追いかけていきたい。現役でいる限り、私は全力で走り続けていきます!

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。